ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、ビットコインについて恰好な投機対象だと話している。
今年はビットコインにでさえ強気だった。
1月の「Just Market」ウェブキャストでは、かなり確信のある予想として今年2020年ビットコインが15,000ドルまで行くだろうと語った。
スタートはゆっくりだったが、実現した。
ガンドラック氏がChannel 11で、2020年のリスク・オン相場を振り返った。
同氏は『フォース・ターニング 第四の節目』という本から得た考え方が、先行きを予想するのに役立っているという。
ビットコインがとても興味深いのは、これが本当にすごい投機対象である点だ。
ビットコインの経済における潜在的な使い道などが多く語られ、すべてが素晴らしいとされる。
私は専門家ではないが、ビットコインのボラティリティは極めて大きく、信じられないような投機対象だ。
もしも伝統的でないモノを求めるなら、ポートフォリオの25%の中でビットコインを買うか混ぜればいい。
ガンドラック氏が言及した25%とは、かつて流行ったパーマネント・ポートフォリオという考え方。
25%を現金、25%を金、25%を高格付債券、25%を株式に投資するというもの。
ガンドラック氏は、どの25%かについては明言しなかった。
投機的な性格が強調されていることから想像するしかない。
《デジタル・ゴールド》で売りたい暗号資産村の住人は金の枠を主張するのだろうが、投機的である点から考えれば株式の枠を想定したのかもしれない。
株式市場も債券市場も高値感が強まり、為替市場にはボラティリティが乏しい。
こんな中でビットコインを好む投機家がいるのは理解できる。
仮に投資家であっても、大きな率の上昇の可能性がある暗号資産をポートフォリオに入れたいとの誘惑はあるだろう。
仮に無価値となっても、ボラティリティに対する損失の比は比較的小さい。
いわば、コール・オプションを買っているような割り切りはありうる。
(浜町SCIとしての暗号資産に対するスタンスはこちら。)
暗号資産村は、ガンドラック氏の上記発言に大喜びした。
同氏が暗号資産を支持したといった具合だ。
しかし、実際はもう少し冷静で限定的なスタンスであるようだ。
私はビットコインを疑っているし、ビットコイン教の信者でもないが、憎んでもいない。
私は不可知論者だが、市場やボラティリティ、投機の機会を物色している人にとっては、ビットコインは恰好の対象だろう。