海外経済 投資 企業

パックスアメリカーナと強気相場の終焉:デービッド・アインホーン
2022年4月23日

デービッド・アインホーン氏率いるグリーンライト・キャピタルが、FRBのインフレ退治の本気度について疑問を投げかけている。


パックス・アメリカーナが13年続いた強気相場とともに終わるリスクがかなり存在する。

グリーンライトが第1四半期の投資家向け書簡で、多くのサプライズがあった四半期を振り返った。
書簡では、コロナ前から始まっていた変化やトレンドを、コロナ禍と戦争が加速させていると分析している。

グリーンライトは、極端に強力な金融・財政政策がインフレの定着を招きかねないと、政府・中央銀行を批判する。
日に日にタカ派に寄っていくFRBに対しても、インフレ退治に対する本気度をいまだに疑問視している。
1つの根拠は、FRBが2021年1月に公表した「金融政策レポート」が示す適正な政策金利の水準だという。
同社によれば

「このレポートでは『バランスのとれたアプローチ(不足)ルール』が強調されており、失業率やインフレを含む様々な入力値から適正なFF金利を計算するために設計されている。
現在、これが示す適正な金利は約7%である。」

年内に3%か、といった議論自体が、FRB自身の知見からして問題外といいたいのだ。
書簡では、1回50 bpの利上げを、30センチの積雪をオタマで除雪するようなものと嗤っている。
(ちなみに25 bpはアイスクリーム用トングだ。)

グリーンライトは、FRBがインフレを退治できないと市場が気づき始めていると指摘する。
理由は、最近の期待インフレの上昇だ。
FRBがタカ派に寄っても、期待インフレが上昇している。
同社では、インフレがピークを打った可能性を認めつつも(その時々の市場の織り込みに対し)上振れのサプライズが起こりうると見ている。

グリーンライトの第1四半期のリターンは⁺4.4%と、S&P 500の‐4.6%を大きく上回った。
ロング・ポジションでは7%のロスが出たが、ショートとインデックス・ヘッジでほぼカバーしたという。
リターンに貢献したのはインフレ・スワップや金などマクロ投資だ。
インフレ上振れを予想してきたことが奏功したことになる。

平均エクスポージャーはロングが113%、ショートが81%。
単純計算でネット+32%。
前四半期はロング127%、ショート71%、ネット⁺56%。
ネット・ロングを縮小していることがわかる。


-海外経済, 投資, 企業
-, , ,

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 その他利用規約をご覧ください。