バーナンキ:準備預金は多く残すべき

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ベン・バーナンキ前FRB議長は、FRBがバランスシート正常化を進める場合でも、サブプライム/リーマン危機前まで戻さないだろうという。
金融政策の効果を高めるために、あえて準備預金を危機前より多く積むと予想している。


「(中央銀行の)バランスシートが大きい方が金融政策の効果が高まるとの証拠がある。
より効果的に金利を経済に波及させることができるからだ。
そうした多くの理由から、FRBはバランスシートを縮小はするものの、危機前より準備預金を多く積ませておくことになるだろう。」

バーナンキ氏はCNBCのインタビューにこう答えた。
中央銀行は原則として自ら実体経済を相手に信用創造を行うわけではない。
市中銀行との貸借・売買を通して金融市場に影響を及ぼし、それが実体経済に波及する仕組みだ。
市中銀行と中央銀行の接点である準備預金を多く積ませることは、中央銀行の意思が金融市場へ伝わるルートの種類と太さを拡充することになる。
また、FRBのバランスシートはECBや日銀ほど極端な大きさではないとも指摘した。

具体的にFRBのバランスシートはどこまで縮小するかと尋ねられると、個々の材料の検討が必要としながらも2.3-2.8兆ドルと予想した。


FRBのバランスシート(青)と貨幣流通量(緑)、準備預金残高(赤)
FRBのバランスシート(青)と貨幣流通量(緑)、準備預金残高(赤)

バーナンキ氏は以前、自身のブログでFRBバランスシートはほとんど縮小する必要がないと主張している。
今回のインタビューでも同様の根拠を語っている。

「まず、通貨が必要なんだ。
信じるかどうかわからないが、まだ現金社会なんだ。」

ドル現金を用いる経済が拡大する分、現金通貨を増やす必要がある。
それに加えて、金融政策のために増えた準備預金の一部を温存すると、縮小幅は極端に大きなものにはならないかもしれない。

慶応大学の白井さゆり教授もFRBのバランスシート縮小はさほど極端なものにならないと考える一人。
その上で、縮小のため減らされるのは米国債ではなくMBSになるだろうと予想している。

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