ウォーレン・バフェット氏の相棒、バークシャー・ハザウェイのチャーリー・マンガー副会長が、バリュー投資、分散投資について語っている。
私がバリュー投資と呼んでいるものは決して時代遅れにはならない。
なぜなら私がバリュー投資と考えるのは、株式を買う時、常に支払うより多くの価値を求めるというものだからだ。
マンガー氏がDaily Journalの年次総会(Yahoo Finance放送)で、自身の定義するバリュー投資に自信を示した。
バリュー投資は昨年まで、長期のアンダーパフォームを続けてきた。
バリュー銘柄復活かと騒がれる度に期待が裏切られてきた。
これを捉えて、バリュー投資は死んだという議論も多くなされてきた。
しかし、実はバリュー投資・バリュー銘柄に明確な定義はない。
これまでアンダーバリューを続けてきた銘柄群は、硬直的な形式基準でスクリーニングされた負け組だったとの議論もありうる。
マンガー氏も、定義の揺れの問題を強く意識しているようだ。
中には「たくさんの現金とイマイチな事業等を抱えた企業」と定義している人がいると指摘。
それは自分の定義とは全く異なるという。
マンガー氏にとって、バリュー投資とは極めて当たり前のやり方にすぎない。
私は、すべての良い投資とはバリュー投資だと思う。
単に、ある人は強い企業に価値を見出し、他の人は弱い企業に価値を見出しているだけのことだ。
しかし、すべてのバリュー投資家は、支払うより多くの価値を得ようとする。
投資対象の価値より安く買うのがバリュー投資とすれば、これは投資における1つの当然のあり方であることになる。
「弱い企業に価値を見出している」とは、ディストレストの分野でバリュー投資を実践するハワード・マークス氏のような人たちを意識したものだろう。
マークス氏も以前「すべての投資はバリュー投資だ」と語ったことがある。
マンガー氏は、バリュー投資の議論から突然、分散投資に話題を発展させた。
興味深いのは、資産管理において多くの人が100銘柄の株式に投資することが4-5銘柄に投資するよりプロのやり方と考えていることだ。
これは狂気、完全な狂気だ。
私が正しい確率が合理的に存在し平均を大きく上回るような、4-5銘柄に投資する方がはるかに容易だ。
マンガー氏は、パッシブ投資でなく、バリュー投資を前提として分散投資を行うことを狂気の沙汰と言っている。
バリュー投資が価値より安く買える機会を探すこととすれば、それを100銘柄も見出すのは気の遠くなるような努力・幸運が必要になる。
おそらく、ほとんどすべての人にとって現実的な行動計画とはならないだろう。
100見つけるより5つ見つける方がはるかに容易だ。・・・
私は、自分がよく知り、得意としている2-3銘柄を保有する方がはるかに心地よい。