バリュー投資の本質:ウォーレン・バフェット

バークシャー・ハザウェイの年次株主総会の第5弾。
ウォーレン・バフェット氏・チャーリー・マンガー氏が、AmazonとGoogleについて語っている。


『バリュー』という概念は何か簿価や低PERなどに結び付いている。
チャーリーが言うように、すべての投資はバリュー投資だ。

バフェット氏がバリュー投資について語ったとYahoo Financeが伝えている。
バークシャーが前四半期にAmazonに投資したことについて、バークシャーは変わったのかと尋ねられた時のことだ。
バフェット氏やマンガー氏が考えるバリュー投資とは、低PER・低PBRなどに着目した投資に限らないようだ。

「今いくらかお金を投資して、後にもっと多くを回収する。
その金額が回収できる確率、いつか、その間の金利はどの程度かを計算する。」

投資対象へ投資することでどの程度の確率でどの程度お金を増やすことができるか。
債券投資と比べて十分に高いリターンを見込めるのか。
そしてさらに、他のチャンスとの比較もしなければいけない。

「同じ計算を、銀行株を簿価の70%で買うか、Amazonを極めて高いPERで買うかで行う。
人々がAmazonに対して下している判断は、まさにバリュー投資家のものであり、数年前に私が運転資本以下の銘柄を物色していたのと同じものだ。
それは変わっていない。」

バリュー投資には2種類あると言われる。
1つ目は、ベンジャミン・グレアムが説いた、ファンダメンタルズの示す価値より安い銘柄を買う投資法。
適正価格より安く買って、価格が適正価格へと修正されたところで売る。
その意味で《Buy low, sell high》のバリュー投資であり、バリュー投資1.0とでも言うべきものだ。
ここでは投資を回収したところでリターンが得られる。


もう1つはバークシャーのコカ・コーラへの投資にみられるような《Buy and hold only.》とでもいうようなアプローチだ。
優れた、超過収益を上げている企業に投資し、その企業が超過収益を上げ続ける中で投資価値を上げていく。
理論上は、ある企業が永遠に超過収益を上げ続けることはできないはずだが、少なくとも数十年というホライズンではそうした企業が存在している。
そうした企業へ投資することで、売却しなくとも投資価値を上昇させていく、いわばバリュー投資2.0とでも言うべきアプローチだ。
バフェット氏からすれば、バリュエーションの高いAmazonはたとえバリュー投資1.0には向かなくても、バリュー投資2.0にはマッチしうると考えたのかもしれない。

バフェット氏は、バークシャーのバリュー投資の本質には変わりないと説明している。
その本質は、紀元前6世紀イソップが言った言葉のとおりだという。

「手の中の1匹の鳥はやぶの中の2匹の価値がある。
私たちがAmazon株を買うとき、私たちはやぶの中に3、4、5匹いるかどうか、やぶまでどれだけ時間がかかるか、やぶに行ける確率はどれほどか、そして、他の誰かがやぶを奪いにくるかどうか、などを知ろうとする。」

バフェット氏は、このアプローチが現在も将来もバークシャーの投資判断の基準になると株主に話した。
そして、バークシャーではこのやり方が成功する確率の方が失敗する確率より高くなると説明している。

マンガー氏は、Amazonへの投資が遅れたことについて悔いていないという。
ジェフ・ベゾス氏の手腕は突出しており、見抜けなくても致し方なかったからだ。
マンガー氏の後悔は別のところにある。

「しかし、Googleをもっと早く見抜けなかったのはばかだった。
失敗した。
ウォーレンも同じ思いだと思う。
・・・
Googleの広告事業がうまくいっている中、私たちはただ親指をしゃぶりながら見ているだけだった。
これを恥じている。」

これにはバフェット氏も相槌を打ったが、一言添えている。

「『親指をしゃぶりながら』のところは別のたとえの方がよかったね。」


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