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グッゲンハイム スコット・マイナード バリュー・ゾーンに入った:スコット・マイナード

グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏が、フィクスト・インカム市場で買えるものが出てきたとする一方、株式市場には慎重な見方を継続している。


「この状況になるまで昨年はとても保守的な運用に徹してきた。
ほとんどが米国債、政府機関証券、質の極めて高い証券、社債、ABSなどだったが、可能な限り市場から遠ざかっていた。
しかし、それも変わりつつある。」

弱気見通しの急先鋒 マイナード氏が、市場環境のわずかな改善を読み取っている。
ただし、対象は株式ではなくフィクスト・インカム市場だ。
理由は2つ、クレジット・スプレッドが歴史的に見て割安な10%に入ってきたこと、パニック売りが見られたことだ。
ミューチュアル・ファンドやヘッジ・ファンドからの資金流出により、これらファンドが価格に関係なく保有資産の売却を強いられている。
結果、クレジット市場では底が見え始めたとの感覚につながっている。

これは、私たちがバリュー・ゾーンにいることを意味する。
私たちはバリュー証券を物色し始めた。

マイナード氏が述べた「バリュー証券」とは、とるリスクに見合った、あるいはそれ以上のリターンを上げると期待される証券のこと。
売りを強いられたミューチュアル・ファンド、ヘッジ・ファンドから出てくる地方債やABSなどから物色しているという。

一方、マイナード氏は株式市場については依然として慎重だ。
株式にはさらに10-15%下げ余地があるという。
同番組は19日の引け後に収録され、S&P 500の引け値は2,409.39だった。
マイナード氏は、今後経済・企業収益の悪化が見込まれ、金融危機より悪い状況になりかねないと話す。

「昨日までの下げはピークから35%で、過去の景気後退時の下げほどではない。
典型的な下げは40-50%だった。
株式はいくらか魅力的になりつつある。
リスクもまだいくらかある。」

ただし、これだけならフィクスト・インカム市場でもいえることかもしれない。
もう1つの大きな理由は、マイナード氏がこれまで何度か触れてきた「降伏」がまだ見られないことだ。

降伏する人が出ると、価格に関係ない買いのチャンスになる。
フィクスト・インカム市場の一部では、そういうパニックの感覚がある。
株式にはそうしたレベルのパニックはまだない。

確かに、市場の一部で流動性が消滅したフィクスト・インカムに比べれば、株式市場は下げても流動性をある程度保っているといえるのかもしれない。
その背景には根強い押し目買いの需要があるのだろう。
これが、株式市場におけるセリング・クライマックスを遠ざけている。

「底値買いを話している人が多すぎる。
ビル・アックマンは私が深く尊敬する良い友人で、優れた銘柄選択を行うと信じている。
彼は底だと言うが、私はそうは思わない。」

マイナード氏の良き友人アックマン氏は19日ツイートしている。

私は、大統領が適切に一時国を停止し国境を閉鎖すると信じている。
もしそうなるなら、ウィルスとの戦いに打ち克ち、市場と経済は上昇するだろう。
だから私たちは株を買っている。
この危機を正しく扱えるなら、これは人生最大のバーゲンだ。

危機前・危機中に講じられた刺激策が、一たび危機が過ぎ去れば大きく花開くと予想する人は多い。
この観測が、大混乱の中でも押し目買いを呼び、セリング・クライマックスを遠ざける。

マイナード氏は、アックマン氏とは異なり、株式には弱気だ。
大相場の中ではファンダメンタルズの持つ意味が限定される点にも触れている。

今米市場はバリュー・ゾーンにあり、安くなっている。
しかし、バリューとはマーケット・タイミングの手段としては優れていないことを注意喚起したい。
私たちが予想する以上に、市場はしばしばオーバーシュートするものだ。
安いことは、もっと安くなりえないことを意味しない。

マイナード氏は、たびたび提言してきた政策対応について、リーマン危機対応の二の舞にならないよう釘を刺している。

「先の金融危機についての私の最大の不満、どう対処されたかといえば、メイン・ストリート(実体経済)の普通の人の問題に対処しなかったことだ。
今回は必ず、助けを必要としている人の問題に対処し、政策によって所得格差・富の格差がさらに悪化することのないようにしなければいけない。」


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