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バランス型投信にレバかけちゃうの?
2020年2月24日

最近、高いレバレッジをかけたバランス型投資信託が流行っているのだという。(浜町SCI)


以前から浜町SCIではリスク・パリティなどを用いたバランス型ポートフォリオを奨めてきた経緯があり、いくつかコメントしておきたい。

1. 投信は必ずしも奨めない

私たちは、リスク・パリティ戦略やバランス型ポートフォリオを自動的に《Buy low, sell high.》を行うための優れた手法・規律だと考えている。
しかし、そこで見るべきバランスとは、資産全体のバランスであるべきだ。
だから、有り金すべてを1つの投資信託に投じるのでないかぎり、バランス型投資信託を買っても、最善(少なくとも運用者が思う最善)のバランスは実現しない。

ある程度の金額を保有している人なら、自身の保有資産についてのバランスを定期的(例えば1か月ごと)にチェックすべきであり、そこでバランスをとることを奨めたい。
使っている金融機関が1社だけなら、そのウェブサイトで確かめることができるはずだ。
複数なら、簡単なスプレッドシートを作って足し算すればいいことだ。
もちろん、バランス型をポートフォリオに組み入れ、それをスプレッドシート上で各資産クラスにばらして集計し直すこともできる。
でも、そんなことをするぐらいなら、個々の資産クラスのETFでも買えばいいから、そういうニーズが大きいとは思えない。

もちろん、あるバランス型投資信託の運用者を信じ、有り金すべてを投じるなら、それは意味のある選択だ。

2. 何でレバレッジをかけるのか?

こうしたバランス型投信に5倍以上のレバレッジをかけたものが現れているという。
運用者が苦心して作り上げたバランス型投信にレバレッジをかける。
なんのためだろう。
恥ずかしながら、私たちには1つの特殊な可能性しか思いつかなかった。

5億円持っている人がいて、4億円が国債・預金になっている。
残り1億円を5倍レバレッジの投信に投資する。
そうすると、全体がレバレッジのかかっていない投信とほぼ同様の挙動になる。
まさかね。

単純に投機のニーズに応えるためか。
それなら、バランス型である理由が今ひとつわからない。
投機とリスク分散は相いれないところがある。

きっと何か素晴らしい効用のある金融商品なのだろうが、私たちにはピンと来なかった。
おそらく、多くの投資家も同様なのではないか。

1つ朗報といえば、こうした投信がリスク・パリティ的なバランスのとり方をするなら、その挙動が逆張り的になることだ。
こうした投信が増えることは市場の変動を抑える方向につながる。
もちろん、価格下落局面で、それまでのバランスを崩して売り逃げようとするなら、この利点はなくなってしまう。

1つリスク面を言うなら、投資にあたってはよく目論見書を確認すべきだ。
投資方法に一定の制限がかけられているか。
運用者の裁量があまりにも大きすぎる場合、リスク分散のファンドに投資していたつもりが、アンコンストレインド・ファンドやヘッジ・ファンドに投資していたことになりかねない。


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