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バブル期における「成功」の定義:ジェレミー・グランサム
2021年9月18日

バブルの研究家として有名なGMOのジェレミー・グランサム氏が、あらためて現在の市場をバブル状態と指摘し、弾ける時期を予想し、その理由を述べている。


「必ずしも今がピークとは言わないが、バブルの領域に深く踏み込んでいることは明らかだ。
典型的なバブルの特徴とは、強気相場の終期に加速し、強気相場の平均スピードの2-3倍の速さで上昇することだ。」

グランサム氏がThe Investor’s Podcast Networkで先月、改めて米国株市場がバブルであると話した。
同氏は2000年のドットコム・バブルを回想する。
同年3月にはまだバブルではなかったのに、その後2-4か月で急騰しバブルとなった。
グランサム氏は、少し前までのNASDAQやRussell 2000がそれだったのではないかと考えているようだ。

グランサム氏は昨年から市場がバブルに入ったと言い始め、ポジションの手じまいを始めたが、まだその時は来ていない。
マーケット・タイミングを不可能とする投資理論を体現してしまった格好だ。
7月には秋が危ないと言っていたが、その秋はすでに始まっている。

そもそも市場の転換点を言い当てるのが難しいことがわかっているのに、グランサム氏はやめようとしない。
それだけバブル崩壊が近いと考える材料が揃っているということのようだ。
記録的に割高な米国株、愚かな投資行動、ミーム株、個人投資家の参入、ペニー株やオプションの活況、信用取引増大、借入がピーク、強気相場の報道など、兆候は揃っている。
同氏は、ピークを言い当てるのが困難という一方で、上がれば上がるほど、株と不動産の両方が上がるほど、後の傷が重くなると警戒している。

グランサム氏は、バブルに関する「成功」を厳密に定義している:

  • バブルの局面を回避し、後の稼ぎ時を狙う。
  • 上昇の最後の20-30%は余禄と考え、深追いしない。
  • 現在の市場はフェア・バリューから見て半値以下に下がる。
    (崩壊前にさらに20%上がるなら、その分も下がる。)

概して早く動きすぎて、最後の上げの恩恵を取り損ねるグランサム氏だが、それに対する後悔は微塵もないようだ。

グランサム氏は、何がバブル崩壊のきっかけになるかはわからないと話す。
パンデミックかもしれないし、インフレかもしれないし、他の何か不測の出来事かもしれないという。
ただ、過去の大きなバブルでは、その終期に超投機的な銘柄がアンダーパフォームをし、その半年から1年後にピークアウトしたと観察を述べている。

おそらく5-6か月前にそれが始まっている。
だから、私は歴史家として、年末まで続いても驚かないし、1-2か月のうちに終わっても驚かない。

グランサム氏は、今回も当初早く予想しすぎた原因について話している。
ワクチン接種の有効性と各種救済策の規模が想定を超えるものだったのだという。
しかし、それらの要因もグランサム氏にとっては高々タイミングを後倒しにするだけのものにすぎなかったようだ。

それはフェア・バリューを変えるものではないし、最終的な結果を変えるものでもない。


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