投資

バブル崩壊後もバリューは出遅れるのか:ジェレミー・グランサム
2021年1月26日

大手投資会社GMOの共同創業者ジェレミー・グランサム氏が、バブル後のバリュー投資、現在の熱狂の元凶について語っている。


もしもそうなら、たくさんのバリュー運用者が悲しむことになるね。

Bloombergから、もしもバブル崩壊後もバリューがグロースに後れをとるならどうなるか、と尋ねられ、グランサム氏が答えた。
この意地悪極まりない仮定の質問にも誠実な投資家は(どこかの首相とは異なり)趣旨を汲んで答えている。

問題は、それが起こるかだ。
歴史的に見て、そうしたことは前例がない。
私は起こらないとかなり確信している。

グランサム氏の投資の特徴には、バリュー投資とともに中央回帰が挙げられる。
経済・市場は波をともなうが必ず元に戻ろうとする。
バリューは長い間グロースに後れをとってきたが、いつか再び逆転すると信じているのだ。
そう信じながら、最近のバリュー投資に対する批判的議論について一言発言している。

私は今も過去20年余りも、PBR、PER、価格対キャッシュフロー比率、PSRを真の価値の測定値だと信じたことはない。
真の価値の測定値とは、将来の配当受取の長期的な割引価値だ。
グロース株はもちろんこれらの比率について低成長株より高いが、それが割高を意味するわけではない。
バリューとは、その価値より安くないといけないとするものだ。

ここにグランサム氏のバリュー投資の捉え方が2つ表れている。
1つは、単純な指標だけでバリュー株か否かを判断することはできないこと。
結局は配当割引モデル等によって判断されるべきということだ。
もう1つは、バリューの本質が、ファンダメンタルズよりも割安かどうかにあるということ。
グランサム氏は、誰かが貼ったレッテル(バリュー、グロース、クォリティ・・・)に関係なく、割高なモノは割高だと話している。

グランサム氏は、現在の過剰な熱狂について最も責任のある人/モノは誰/何かと尋ねられている。
同氏の回答はアラン・グリーンスパン元FRB議長。
元議長とその後任者たちが資産効果を用いた経済刺激を試み、市場にモラル・ハザードを生んできたからだという。
資産効果がいくらか効果を挙げたことを認めつつ、グランサム氏はドットコム・バブルを念頭に問題点を指摘する。

悪いニュースは、最終的に人々と生産の世界では、グリーンスパンの生産性等々の『新たな永遠の黄金時代』を生みたいとする大いなる意思とはうらはらに、S&P 500は50%、NASDAQは破裂し82%下落したということ。
彼が、モラル・ハザードや株価救済に熱心な関心を持っていたにもかかわらずだ。
ポイントは、市場が正常な状態に中央回帰する時のマイナス効果を回避できなかったことだ。
それは必要のない時に訪れ、今回もそうなるように、経済に負の資産効果を及ぼすだろう。


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