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バブル崩壊に突入する時の資産配分:ジェレミー・グランサム
2021年6月24日

大手投資会社GMOの共同創業者ジェレミー・グランサム氏は、ブレずに近いバブル崩壊を予想し、それを覚悟した上で採るべき資産配分について説いている。


過去12か月は、11年続いた強気相場にとって典型的なフィナーレとなった。

グランサム氏がBloombergのインタビューで、バブル末期の兆候を指摘している。
PSR、債務や信用取引、オプション取引、ペニー株、ロビンフッド投資家、新興企業の評価額、暗号資産、ミーム株、SPACなど、市場の熱狂は至るところに見られると話した。
さらに、今回のバブルには危険な特徴があるという。

「現在の出来事が特に危険なのは、債券・株式・不動産のすべてが一緒に上昇している点だ。
コモディティも急騰している。
こんな完璧以上のことはこれまでどこでも起こったことがない。
最も似ているのが、2つのカテゴリーが急騰した1989年の日本だ。
土地・不動産が記録的上昇を起こし、南海バブルよりも悪かった。
さらに、株式が記録的なPER 65倍をつけた。」

あいかわらず弱気なグランサム氏だが、グランサム氏がバブル崩壊を予想するのは今始まったことではない。
今年1月には数か月以内にバブルが崩壊すると予想したが、まだ実現していない。
「数か月」という期間はそろそろ切れるはずだが、グランサム氏は全くブレていない。
1月には投機的取引がピークを迎えつつあったとし、それ以降バブルはいつ弾けてもおかしくなかったと話す。

グランサム氏によれば、米国で起こった3大バブルは1929年、1972年、2000年だという。
これらに共通して、崩壊直前に優良株が高ベータ株をアウトパフォームする現象が見られたという。

今回も第1四半期に同様の動きが見られた。
ただし、足元では高ベータ株の巻き戻しも見られており、グランサム氏の予想は変更を迫られそうだ。

グランサム氏は、今回の強気相場の粘り強さを認めている。
景気刺激策により急激な景気回復が進んでいること、ワクチン接種が順調なことが「バブルを長生きさせ大きく膨らませる」と認めている。
ただし、同時に大局が変わるわけではないとも述べている。

しかし、それはいつか行き着く正当化可能な市場価格を変化させるわけではない。
だから、いつもと同様、上昇すればするほど痛みも長く深くなる。

ポートフォリオにおける資産配分をどうすべきか尋ねられると、グランサム氏は2点を指摘した:

  • すべての主要資産クラスが割高
  • 金利が「4000年来の低さ」

このため、米国で伝統的に推奨されてきた株式60:債券40の配分を「特に危険」と指摘している。
分散効果が働きにくく、債券が多すぎるとの趣旨だろう。

では、債券まで含めてすべてが割高な中、どう投資すればいいのか。
グランサム氏の答は、相対的に割安なものの重なり部分を狙えというもの。

2つのセクターが歴史的に見てレシオが低い:
S&P 500と比べた新興国市場株式、グロースと比べたバリュー株だ。
将来の市場崩壊に備えて手元現金を持っておくのに加え、これら2つの割安セクター(バリュー株と新興国市場株式)の重なり部分に耐えられる限り大きなポジションを持つことを奨める。

グランサム氏は、この重なり部分の投資が年10-20%またはそれ以上のパフォーマンスを上げると確信しているという。
同氏は他に、

  • 暗号資産は避けるべき
  • VCは有望だが市場崩壊の影響を避けられない

と話している。


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