海外経済 投資

バブルはいつまで続く?:デービッド・ローゼンバーグ
2021年2月12日

弱気派エコノミストのデービッド・ローゼンバーグ氏は、現在の強気相場がいつまで持続し、いつから危うくなっていくか、時系列について語っている。


この1年の教訓とは、決してバリュエーションに基づいて市場をショートしてはいけないということだ。
少なくとも短期的カタリストなしにはだ。

ローゼンバーグ氏がFinancial Postへの寄稿で、書いている。
同氏は以前から、米株価を初めとするリスク資産の価格がファンダメンタルズに対して割高になっていると警告してきた。
しかし、だからといって強気相場の中で売り向かうことには高いリスクがともなう。
バブルなど持続不可能な上昇であっても、市場は予想より長く大きく上昇を続けることが珍しくないからだ。

ブラックスワン・イベントが起こらない限り、今後3-4か月、株式市場がさらに上昇するのを止めることはないだろう。・・・
市場が悪いデータを無視したという事実は、今後出てくる経済情報も良い数字は前向きに扱い、悪いものは無視することを意味している。

現在の市場は、大統領選挙を初めとしてどんな重要なイベントがどちらに倒れようが好意的に解釈するような雰囲気がある。
だから、何が起きても市場は上昇を止めようとしない。
この楽観はいつまで続くのか。

ローゼンバーグ氏は、年後半に市場の楽観が試される時が来ると予想する。
現在市場が織り込んでいる楽観的前提が実現するかが試されるためだ。

「市場は刺激策が貯蓄ではなく大規模な支出につながり、経済が7月に恒久的に再開し、次の楽観の源が『インフラ支出』から生まれると賭けている。・・・
6月を過ぎて、もしもパンデミックが過去のものとならず、経済が恒久的に再開していない場合、これは私にとっては、金融市場の価格形成をリセットさせる『グレイスワン』だ。」

とても興味深いのは、市場の強気派はローゼンバーグ氏とは真逆に年前半の調整を予想している点だ。
年前半に調整が入っても、年後半は力強く回復するといった予想をしている。
一方、ローゼンバーグ氏は、年前半はもつだろうという。
市場をロングしている投資家には「『牢屋から出て自由に』のカード」が6月まで与えられているという。
ローゼンバーグ氏は、弱気予想を続けつつも、それが実現するのにまだかなり時間がかかると繰り返す。

結論をいえば、FRBが短気側の金利を低くてなづけ、イールドカーブのスティープ化が銀行にプラスでリフレ・トレードをロングし続ける根拠になると考えられ、財政支出が膨大化し、ワクチン接種が実行され感染率が低下する限り、現時点で大きな下げを短期的に引き起こすカタリストは見当たらない。
私の感じでは、今年のはるか遅い時期か2022年に入らない限り弱気の議論は広まらないかもしれない。

ローゼンバーグ氏は上の第1文をややハードルの高い前提と考えているのかもしれない。
一方、今の市場は、これらが実現する可能性が十分にあると予想している節がある。


-海外経済, 投資
-, , ,

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 その他利用規約をご覧ください。