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バイロン・ウィーン/ジョー・ザイドルの2022年びっくり10大予想
2022年1月4日

ブラックストーンが、バイロン・ウィーン、ジョー・ザイドル両氏による「2022年のびっくり10大予想」を公表した。
同予想はモルガン・スタンレー時代の1986年、ウィーン氏が始めて37年目となる。


ここでの「サプライズ」の定義は「平均的な投資家は1/3程度の確率でしか起こらないと考えているが、ウィーン氏は1/2超の確率で起こると信じている事象」とされている。
以下が骨子:

  1. 企業の利益は強いが利上げの影響があり、S&P 500は上昇せず
    バリューがグロースをアウトパフォーム。
    ボラティリティは高く、20%未満の調整がある。
  2. コモディティ価格は下がるが、家賃は上昇を続け、インフレは4.5%と高止まり。
  3. インフレ上昇とFRBテーパリングに反応し始め、10年債利回りは2.75%に
    年内の利上げは4回。
  4. コロナウィルスの影響は残るが、人々の生活は概ね正常化。
  5. 中国が投機的な住宅投資を抑制する結果、中国家計の待機資金が増える。
    資産運用業が活況となり、欧米企業にもチャンスが。
  6. ヘッジ需要が高まり、金は20%上昇し史上最高値に。
    暗号資産がシェアを伸ばすものの、金は新たに誕生した富豪の退避場所としての地位を回復。
  7. 原油の供給は十分拡大できず、WTIは100ドル超に
  8. 安全性向上が図られ、原子力発電が選択肢に。
    核融合技術が将来のエネルギー源の候補に。
  9. ESGが(企業による方針表明を超えて)発展する。
  10. 米グリーンエネルギー計画がリチウム・バッテリー不足で暗礁に。
    中国はリチウム・コバルト・ニッケル等を国内優先に。

さらに、それほど重要でないもの、実現可能性が高くないもの3つを挙げている:

  1. FDAが初めて体外遺伝子治療を承認。
  2. ジェイミー・ダイモンJPモルガンCEOが暗号資産へのスタンスを翻し、同社が同業界のリーダーに。
    暗号資産が金融市場の主要素の1つに。
  3. 米中両国が先進半導体の供給能力を増強。
  4. ハリケーンの恐怖をよそに、良い気候と低税率に惹かれプエルトリコが新たな老後の場に。

ウィーン氏らは「びっくり10大予想」について10日にウェブキャストを予定している。
(今回、為替への言及がなくなっており、コメントを期待したい。)

今年の予想は例年に比べ《びっくり》感が少ない印象がある。
《びっくり》を許さないほど、企業業績や金融政策について市場の短期的見方が集約しつつあるのかもしれない。
また、政治・外交について刺激的な項目がないことも世情を反映しているのだろう。

健全な楽観を特徴とするウィーン氏が、ついに米国株に横ばい予想を出した。
これはピークアウトを想定したものなのか、強気相場の休憩にすぎないのか。
今後の発言を注目したい。


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