ハワード・マークス
 

ハワード・マークス氏の打順はまだまだ先か

オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏が市場サイクルへの警戒を強めているが、一方で出番はまだ少し先と考えているのかもしれない。


私たちは資産の分散をどうしようと決めているのではない。
・・・それはわが社の選択ではない。
私たちがやってきたのは、すべての資金を投資するが、いつになく高い水準の用心をすることだ。

マークス氏がLinkedInのインタビューでオークツリーの性質を説明している。
オークツリーはマクロ・ファンドではない。
彼らはディストレストに強みを持つ投資ファンドだ。
自分たちに求められている投資対象から最良の投資先を見つけ投資するのがマークス氏らの役割だ。
マークス氏のファンドに分散は求められていない。
分散はマークス氏のファンドに投資する投資家の仕事だ。

「他の多くの投資家が警戒していない、用心の欠けた環境で用心をするのは難しい。
しかし、私たちはそこに重点を置いている。」


用心、警戒、慎重が最近のマークス氏の口癖だ。
とにかく用心している。
マークス氏はこれをマーケット・タイミングとは言わないのだろうが、実際にはある種のマーケット・タイミングだろう。
景気後退・弱気相場の到来の可能性が近いと読んでいるのは明らかだ。
実際、米市場では景気後退や弱気相場の直前に見られる現象が散見される。

「ところで、世界のどこにもバーゲンはない。
どこにも贈り物はないし、本質的価値より安く買えるものもない。
このため、私たちが探しているのは、なるべく悪くないもの、なるべく割高でないものだ。」

サイクル終期の少し噴いたような状況。
マークス氏はバブルではないと言うが、それでも用心の必要な状況。
こうした高い市場の中、マークス氏は当たり前のことを繰り返している。

「そうしたものが未公開のクレジット、大都市以外の不動産、新興国市場などに見られる。
ほとんどの人が同じことを言うと思う。
だから、そうしたものを物色して、なるべく割安のものを探そうとしているんだ。」

まだ今は流している段階なのだろう。
オークツリーの真価が問われるのは今のような局面ではない。
弱気相場が始まり、事業の破綻が増え、それが終わりそうな気配が見られた頃だろう。


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