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ハワード・マークス ニフティフィフティからの教訓:ハワード・マークス
2021年2月16日

オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏が、優良成長銘柄だったはずのニフティフィフティの急落から得た教訓について語っている。


あれはとてもためになった経験だった。
仕事を始めてから10年余りの経験だが、当時米国で最良の企業50社の株を買っていたら、とても短い間にほとんど全てを失っていたんだ。

マークス氏がInvestecで、ニフティフィフティの教訓について尋ねられ回顧した。
ニフティフィフティとは1960年代から70年代初めに米市場でもてはやされた優良成長銘柄
当時シティバンクの株式部門に配属されていたマークス氏は、その後の株式相場の低迷にともない債券部門に転属となった。
これが結果的に同氏をディストレスト分野の草分けの1人にするきっかけとなった。

ニフティフィフティの時代については、マークス氏のみならず多くの人の注目を浴びている。
ニフティフィフティが急落した時代が、インフレが吹き荒れた時代に重なるためなどの理由からだ。
もしかしたら再びインフレの時代が来るかもしれないと懸念する人が増える中、当然ながら当時の株式市場にも注目が集まるのだ。

今では、米国で最悪の公開企業の証券を買っているが、安全に堅実に大金を稼いでいる。
教訓その1は、成功の可否を決めるのは何を買うかではなく、いくら払うかであるということ。
その2は、成功する投資とは何を買うかではなく、うまく買えるかにある。

どんなにすばらしいものでも、その価値より高く買えば、投資としては失敗だ。
どんなに見劣りするものでも、その価値より大幅に安く買えるなら、投資としては成功するかもしれない。

マークス氏は、こうした教訓をいつどのように学ぶかについても話している。

a) 教訓とは失敗のみから学べるものであり、成功からは多くは学べない。
b) これらの教訓をキャリアの早いうちに学べればすばらしい。
キャリアにプラスの影響を与える。

若いうちに失敗から多くを学べば、それがその後の役に立つ。
マークス氏の場合、それがディストレス分野での活躍に役立ったのだろう。
同氏は、他にも多くのことをニフティフィフティでの経験から学んだという。
その1つがコカコーラだ。
このエクセレント・カンパニーもニフティフィフティの1社であり、株価が上昇し「地に落ちた」1社だった。

「もう1つの教訓は、いわゆるバリュー投資の高僧ウォーレン・バフェットで一番有名なのがコカコーラへの投資である点だ。
(当時の)コカコーラは葉巻の吸いさしではなかったが、バフェットは偉大な企業をフェア・プライスで買ったのだ。
もしもあなたが1972年の高値で買っていたとしても、次の26年間持ち続ければ(年率)2桁リターンが取れた。」

実際、バフェット氏はコカコーラを十分に下がった株価で買い、長年保有し続け、莫大なリターンを享受した。
バークシャー・ハザウェイ成功の1つの目玉となったのだ。

マークス氏は、最近のファクター投資についての議論に関連して、バフェット氏がドグマにこだわらない点を指摘する。

バフェットが言うのは
『私たちはグロース投資と呼ばれるものもバリュー投資と呼ばれるものも実践していない。』
彼は二分法で考えず、他の人も二分法で考えるべきではないんだ。


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