米ドル
 

ドル相場:モルスタ、ゴールドマンともにドル安予想

米投資銀行大手モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスがともに米ドルに弱気な見方をしている。
特にモルガン・スタンレーの心配のしかたがかなり印象的だ。


私たちはまだドル安派の一員だ。
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ファンダメンタルズがドル安見通しを指している。
ただし、それが実現するまでには少し時間がかかるだろう。

ゴールドマンのZach Pandl氏がBloombergでドル安を予想した。
理由は明解だ。
昨年と今年で大きく状況が変化したためだ。
煎じ詰めれば、米経済がブームから鈍化へと変化し、FRBが利上げから一旦停止へと変化した。
いずれも米ドル金利の低下を意識させる変化であり、実際に米長期金利は低下した。
これは米ドルの魅力を減じる大きな要因だ。

ゴールドマンのドル安予想は年初から変わっていない。
特にドル円相場については、危機が起これば1ドル60円まで行くとセンセーショナルな予想さえ公表している。


同じくBloombergがモルガン・スタンレーHans Redekerのレポートを紹介している。

米ドルはサイクルのピークを打ったと考えている。
今後は市場予想以上に下落し、伝統的な考えにおいて期待されるようなポートフォリオの分散要素にはならないだろう。
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結果として米国と比較して諸外国の株価見通しが良くなることもまた、最近米ドルを支えてきた米投資家のレパトリのフローを減らすだろう。

モルガン・スタンレーはゴールドマンより早いうちからドル安を予想してきた。
この差は両社の米経済へのスタンスの差を反映したものだ。
モルガン・スタンレーの方がはるかに米経済に弱気スタンスをとってきたのだ。
米経済に弱気だからこそ、景気後退期のドル買いが起こらない可能性を心配しているのだ。
仮に経済が弱い時にドルが買われないとなると、売りが売りを生む最悪のシナリオが脳裏をよぎることになりかねない。
こうした心配は過去にもあったが、蓋を開けてみれば杞憂にすぎなかった。
しかし、モルガン・スタンレーはその可能性を完全には排除していないようだ。

反転し、米ドル建て資産保有が米ドル安によって魅力を減らす悪しきサイクルに入るリスクが高まっている。


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