ドル安、株安、金上昇:ゴールドマン・サックス

ゴールドマン・サックスが年初から断続的にわかりやすい予想を打ち出している。
パウエルFRB議長が発言のトーンをハト派寄りに修正したことで、米金融引き締め観測が急速に後退しているのがわかる。


まず反応したのは5日の為替レポートだ(Bloomberg報)。
今回の利上げサイクルの終わりが従来予想より早まりそうと見て、米ドルのショートを推奨している。

「ネットで軟化が見られる12月データと総合すると、データ依存を強めるFRBは、米ドルのさらなる下落余地を生むと考える。
したがって、私たちはドル指数(DXY)(またはそれと同様のウェイトのバスケット)のショートを推奨する。
当初目標は93.0、ストップを97.5とする。」

次に出されたのが米国株市場についての弱気予想だ(Bloomberg報)。
経済・企業収益は堅調と予想しながらも、短期的な調整継続の可能性が残るとしている。

「現在の株式市場の急落が景気後退につながらない場合でも、短期的な株式市場がさらに下げる可能性がある。
1946年以降、景気後退なしに弱気相場となった例が4回ある。
そうした例では、S&P 500は8か月の間に平均21%下落している。
仮に現在の状況がその歴史的パターンをなぞるなら、S&P 500は今後数か月でさらに下落しうる。」


ゴールド・マンは3か月Tビルの金利が2.4%である点にも注目。
現金(等価物)は競争力のある資産クラスだと指摘した。
株が下がり、長期金利が下がり、短期公社債の魅力が相対的に高まった形だ。

ドル安とリスク資産への弱気となれば、次に来るのは金相場だ(CNBC)。

「この先、金は主にディフェンシブ資産への需要増加によって支えられていくだろう。
中央銀行による買入れも同様で、地政学的緊張により、中央銀行が再び金市場に参入するインセンティブが生まれている。」

市場の恐怖のために金が上昇するとの予想だ。
弱気予想を前提とすれば、過去の定石どおりの予想である。

一方、米市場では強気派が滅亡したわけではない。
バイロン・ウィーン氏などは、足元の経済の堅調を理由に、依然として強気スタンスを継続している。
このため、同氏の金についての予想は「1,000ドルまで下がる」というものだ。
至極まともな予想者どおしのコントラストはとても興味深い。

ゴールドマンは主張する。

「利上げサイクルが終わりに近づくにつれ、通常の経済指標と金の間の相関が低下し、あるいはマイナスになる。
これは、金保有の機会費用、投資家・新興国市場の家計の購買力によってではなく、むしろ景気後退入りへの恐怖によって金が値決めされ始めているためだ。」


 - 投資 , , ,