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グッゲンハイム スコット・マイナード ドミノは倒れ続ける:スコット・マイナード

グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏が、久しぶりに同社らしい《びっくり予想》とでも言うべき予想を書いている。


驚いたことに、市場はついに事態が単なるウィルス感染だけでなく金融上の伝染であることに気づいた。

マイナード氏が自社ブログで、米市場の総崩れについてコメントしている。
コロナ・ショックはもはやウィルス感染だけの問題ではなくなり、金融市場でドミノ倒しが始まっているのだという。
9日に下げを煽ったのは原油だ。
マイナード氏は、コロナ・ショックがロシアの背中を押したと示唆する。

「ロシアはこの危機的瞬間を自国に有利に利用しようとしている。
ロシアが米シェール産業をつぶすことを目論んでいることがロシアとOPECのカルテル破綻を後押しし、全面的な価格競争となったことで、エネルギー市場は混沌としている。」

マイナード氏を始めとして、多くの専門家が米社債市場の脆弱性について警告してきた。
長く続いた超低金利と潤沢な流動性により、信用スプレッドも含めた金利は低く、これが企業にレバレッジの活用を促してきた。
その恩恵を最も受けた1つがエネルギー関連だ。
ハイイールド債やレバレッジド・ローンなどで安い資金調達を行ってきた。
それが近時の市場の混乱によって逆回りを始めた。
米国債利回りは低下したが、それ以上に信用スプレッドが拡大したためだ。

それがウィルスの悪影響を受ける他のセクター(旅行・小売り)にも伝染しているとマイナード氏は指摘し、さらに伝染は続くと書いている。
さらに1兆ドルもの投資適格債がジャンクになる可能性があるという。
これによりハイイールドの市場は規模を倍増させ、需給の悪化・デフォルトの増加によってスプレッドはさらに拡大するだろうという。

現時点では明らかに、次に倒れるドミノがどこかを予見するのは不可能だ。
でも1つ確かなのは: ドミノが倒れつづけるということだ。

ここまでは弱気な響きこそあれ、論理的に説得力のある主張だ。
問題は、米長期金利・米国株に対する先行きの予想である。
グッゲンハイムという会社は時々とんでもなく大胆な予想を出すことがある。

米長期金利

認めたくはないが、私たち固有のモデルによれば、米10年債利回りのフェア・バリューは年末までに-50 bpに達することになる。
そして、その金利が-2%までオーバーシュートする可能性がある。

米国株

株式はテクニカル分析によれば、S&P 500で2,600のあたりに支持線がある。
しかし、景気後退シナリオの場合、2,000に近い水準が最終的な行き先となろう。

株の2,000はありえなくもないが、長期金利-2%というのは想像が難しい。
本当にそうなるなら、私たちはドル円80円も覚悟しなければいけないのではないか。

マイナード氏も、この予想に対し多くの懐疑的な見方があることを認めている。
その上で、ウィンストン・チャーチルの言葉で反論している。

『これは終わりではない。
終わりの始まりですらない。
おそらく始まりの終わりなのだ。』


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