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トレンドはしばしばコンセンサスを超える:バイロン・ウィーン
2021年4月20日

ブラックストーンのバイロン・ウィーン氏が、経済・市場が好調な中で投資家が直面している3つの課題を説明し、警戒を解くことがないよう奨めている。


ほとんどの投資家は、ジェローム・パウエルFRB議長やジャネット・イエレン財務長官のインフレ見通しについて正しいと信頼している。
インフレや金利はやや上昇するが、その状況は一時的なものとの見通しだ。・・・
私はそれほど楽観していない。

ウィーン氏が19日付の投資家向け書簡において、投資家にとっての3つの重要課題を説明している。
その筆頭に上がったのがインフレや金利が市場予想以上に進む可能性だ。
後の2つは、ウィルスと正常化への障害、米中関係である。

3つの中で最も紙幅を割いているのがインフレと金利だ。
ウィーン氏は需要面・供給面でインフレになりやすい状況にあると説明するが、やはり一番気になるのが政策対応の規模だ。

「3月は前月比で新築住宅販売は24%増、住宅着工件数8.5%増、中古住宅販売9.3%増、鉱工業生産3.1%増、耐久財受注1.5%増、消費支出3.5%増。
これが大きな財政・金融政策による助けを必要とする経済に聞こえるだろうか?」

ウィーン氏は共和党支持というわけではない。
かつてはヒラリー・クリントン氏を大統領選で支援するなど、民主党の中道ぐらいの立ち位置の人物だ。
そのウィーン氏でも、現在の民主党政権の政策の規模・タイミングには首をひねるところがあるのだろう。

あらたなコロナ救済策は、貨幣乗数を1.0倍と仮定するとGDPギャップの3倍近く、潜在的にインフレなりうる。
もしも10年債利回りが2%を超えれば、それが市場、特にグロース株にとってマイナス効果を及ぼすだろう。・・・
過去を回顧すると、こうしたトレンドはしばしばコンセンサス予想を超えることがあり、10年債利回りは2.5%、場合によっては3%まで上昇しうる。

こうした心配事を説明する一方、ウィーン氏は必ずしも弱気相場を予想しているわけではない。
年内、短期的に調整が入ると予想しているが、年末までには持ち直し、今後5年ほど経済は緩やかに成長すると予想している。
市場の割高感を示す3つの指標も、今回は説得力が弱いという。

  • CAPEレシオ: ロバート・シラー教授自身が、低金利により高い値が正当化されうると指摘。
  • トービンのQ: ネッド・デイビス氏は、技術革新により高い値が正当化されうると指摘。
  • バフェット指標: そもそも理論的整合性がない

弱気ではないが、不安材料も存在する。
経済・市場ともに良好な中でも、ウィーン氏は浮かれることがないよう釘を刺している。

強い経済回復が進んでいるが、これらのことから、私は自己満足に陥ることがないようにしており、強力なアクティブ運用の必要性を主張している。

インデックスを買って持っていればよいわけではない、といいたいのだろう。


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