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デフレ的な景気後退/不況へ:マーク・ファーバー
2020年3月4日

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、新型コロナウィルスの経済・市場への影響について見通しを少し変更している。


米国債は欧州の国債と比べればまだ割安で、さらなる株式市場下落に対する素晴らしヘッジになる。
短期的には米国債は極めて買われすぎだが、保有し続けるつもりだ。
私は、コロナウィルスが世界経済を深刻なデフレ的な景気後退/不況に向かわせると信じているためだ。

ファーバー氏が月例書簡で書いている。
同氏は先月から、コロナウィルスが過酷なパンデミックになりうると考えていたという。
これが世界経済を景気後退に向かわせる可能性があるとし、米国債保有を推奨していたという。
結果は見てのとおり。
今年だけを見ても米株価は下落したが、米長期国債価格は上昇した。
ファーバー氏は、過去12か月で見ても、株が下げ、長期国債は上げたと指摘している。
米国債がリスク・ヘッジに立派に役立ったのだ。

ファーバー氏の見通しに1つ大きな変化があった。
それは、予想する不況の質である。
以前の見通しでは「株式以外がインフレする不況」を予想していたが、今回は「デフレ的な景気後退/不況」になっている。
以前は、資産インフレがハード・アセットのインフレに転換する可能性を主張していたのだから、かなりの方向転換に聞こえる。
最近のコモディティ等の価格下落を見て、想定するシナリオを変えたのだろう。

最も重要なのは、コロナウィルスが、長く続いた貨幣的インフレによる信用バブルを破裂させ、すべての資産の価格を下落させ、厳しい経済的困難を生み、中央銀行を破壊するイベントとなりうることだ。

以前の見通しは、拡張的な金融・財政政策の結果としてのインフレが顕在化し、スタグフレーションになるとの予想だった。
今では、インフレは近時には吹き荒れず、もう少し通常の不況になると見ているようだ。

ファーバー氏は終末博士らしく、暗い見通しで投資家に警告する。

「最近のレポートで、私が株式エクスポージャーを資産の20%程度に減らしていると説明した。
読者には自己満足に陥らないよう警告したい。
私が信じるようにコロナウィルスの問題が悪化すれば、すべての資産価格が下落しても驚くことではなくなる。」


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