海外経済 投資 政治

テール・リスクが大きくなっている:ジェフリー・ガンドラック
2021年1月27日

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、政策対応に依存しきった経済・市場に内在するリスクについて警告している。


本当に不都合が起こるまで同じようなことが継続するのだろう。
私はいつも滴定実験に喩えるんだ。

ダブルラインが5日開催した座談会のビデオが公表された。
ガンドラック氏が「同じこと」というのは、市場の上昇、下落、政策出動、市場の上昇・・・のことだ。
過去20年あまりで見ても、これがどんどんエスカレートしてきている。

「1滴、1滴落としていって、中和し転換点になるとビーカーの中が明るいピンク色に変化するんだ。」

ガンドラック氏は大学で数学と哲学を専攻している。
ここで言っている滴定とは、酸性溶液にアルカリ性溶液を滴下し、中和点を知ることで等量を調べる実験のようだ。
フェノール・フタレインの入った酸性溶液は、アルカリ性になるとピンク色に変化する。
ガンドラック氏は学生実験を回想する。

「私はすべてAが欲しかったから、とても慎重に滴下した。
そんなことを気にしないヤツはいっぺんにジャーと流し、あっという間に濃い赤にしてしまう。」

中和点を超えてしまうと実験は台無しになる。
代わりの溶液があるならもう一度初めからとなるが、替えの効かない溶液ならばすべてが終わりになる。
ガンドラック氏は、昨今の前例のない財政・金融政策のペースに強い危機感を抱いているのだ。
困窮する人を救うべきとの議論とは別の話として、この点は多くの債券投資家が共有する懸念であろう。

「直観的・学問的に約束の地に連れて行ってくれないと感じられるはずだ。
最初は良く見えるかもしれない。
100階建てビルから飛び降りるようなもの。
90階落ちたところではまだいいかもしれない。
でも、最後には良い終わり方はありえないと思う。」

とても悲壮感に満ちた警告だ。
債券王は、それにそった運用を行うようアドバイスしている。

そのため分散をしないといけない。
テール・リスクが大きくなっている。
適切な資産配分に心がけろ。

ガンドラック氏は最近、資産を1/4ずつ割り当てるポートフォリオを推奨しており、この座談会でも同じ内容を奨めている。
デフレとインフレの両方の可能性が存在し、全方向に備えるべきと話している。


-海外経済, 投資, 政治
-,

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 その他利用規約をご覧ください。