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Blackstone テーマ選択・高い確信の時代に:ブラックストーン
2020年3月4日

ブラックストーンのジョー・ザイドル氏が、投資の世界に起こる大きな環境変化について予想している。


過去のSARS、エボラの大感染でも米国債が退避先となった。
これらは本当に危機に陥り、医療上の非常事態が終わると、米国債価格は下落し、金利は再上昇した。
私たちは、長期債利回りが、いくつかのインフレ圧力の出現により、最終的には上昇すると信じている。

ザイドル氏が顧客にあてたエッセイで、コロナ・ショック後の米長期金利上昇を予想した。
同氏は、現在の長期金利低下が「世界的な医療の非常事態」に見られる通例通りだと指摘した。
さらに、コロナウィルスによるノイズを別としても、イールド・カーブの長期側の上昇が趨勢になると予想している。
将来のインフレ圧力として、住宅・医療の物価上昇、米国債市場の需給のミスマッチを挙げている。

ザイドル氏は、将来の金利上昇が株価バリュエーションを低下させると予想する。

私たちの配当割引モデルによれば、10年債利回りが50 bp上昇しただけで、来年の企業収益について比較的保守的な5%増を仮定した場合、S&P 500は現在の価格水準で10%近く割高となる。

ザイドル氏の同僚バイロン・ウィーン氏も強調していたが、現在の株価は金利に敏感だ。
わずかな金利上昇が株価バリュエーションを押し下げる効果を持つ。
これまでは、金利低下の恩恵を受けてきたが、それも限界に達する可能性が高い。
それは、この10年あまりの強気相場が終わりを迎えることを意味するのかもしれない。

「過去10年間の高リターン・低ボラティリティは、ほぼすべての資産クラスでベータやパッシブ戦略を有利にしてきた。
これを生み出す状況が繰り返すのは難しいと私たちは考えている。
債務(拡大)は生産性低下のリスクをもたらし、金利は永遠に低下するわけではない。」

これまでは金利低下という追い風を受けていたから、単に株価指数を買えば(多くのアクティブ戦略よりも)良い結果が得られた。
しかし、それが行き着いて、しかも現在、すでに株価は史上最高値圏にある。
ザイドル氏は投資家に、環境変化に備えるよう呼び掛けている。
単純にベータ・リスクを取ったり、単純に株価指数を買ったりするのでは報われない時代がやってくると予想する。

PER 20倍近い現状のバリュエーションで公開株に資本を投下すれば、歴史的には平均以下のリターンにしかならなかった。
リターンが構造的に低くなるため、投資判断においてはいっそうテーマ選定や高い確信が求められるようになる。
ベータへのエクスポージャー、あるいは単純に『市場を保有すること』は、以前の追い風がなくなるとともに、はるかに割に合わなくなるかもしれない。


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