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ダン・ファス:米債券市場は40年余りで最大の脆弱性

Loomis SaylesのDan Fuss副会長が、米債券市場の脆弱性について警告した。
伝説の債券投資家は1974年を重ね合わせ、高インフレ・高金利(=債券下落)への転換を心配している。


わたしの59年の運用歴から言えるのは、薄氷の上にいる時は非常に慎重になるべきだということだ。
縁に沿ってスケートすることはできても、真ん中に行くべきではない。

ファス氏が東京でReutersに語った。
ここに来て債券市場に対する警戒感が高まっている。
投資家は上がり続ける株式市場を警戒するのに疲れてしまったのか、心配の的は債券の方に移っているようにも感じられる。
8月にはアラン・グリーンスパン元FRB議長が「バブルは株価ではなく債券価格の方だ」と発言した。
先月下旬からは米長期金利が2.4%の壁を試し始めたとビル・グロス氏やジェフリー・ガンドラック氏が注目している。
仮に長期金利が上げ渋るようなら、今度はイールド・カーブがフラット化するのではないかとの心配だ。


米長期金利
米長期金利

ファス氏は、現在の米政治状況をウォーターゲート事件で揺れるニクソン政権(1969-74年)に似ているとし、1974年以来で最も債券市場が脆弱になっていると指摘した。
米経済はこの頃から高インフレの時代を迎え、金利上昇(=債券下落)はボルカー・ショックまで続くことになる。

米長期金利(青、左)とCPI(赤、右)
米長期金利(青、左)とCPI(赤、右)

ファス氏は米債券市場について

  • マーケット・メーカーの減少
  • 日欧投資家が保有を減らす可能性

を挙げ、売りに対する吸収力が弱まっていると指摘した。
1981年から続いてきた35年余りに及ぶ金利低下局面が本格的に反転する可能性を示唆した。
金利低下は資産価格にとってプラス要因となりうるが、金利上昇は逆となりうる。

ファス氏は、こうしたトレンド転換懸念から米ジャンク債についても懸念を強めている。

「これまで1%の可能性だったものが、15か20%になっている。
リスクが15%あるような飛行機に乗るだろうか。」


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