スタッフは慎重、CEOは強気:ブラックロック

資産運用の世界最大手ブラックロックのローレンス・D・フィンクCEOが、過度な手仕舞いをすべきでないと話している。
リスク資産がバブルに向かう可能性が残っていると考えるためだ。


今後12か月のうちに世界的な景気後退が起こる兆候は見られない。
各国の中央銀行は、主に2018年第4四半期が弱かったために手綱を緩めている。
しばらくの間は、すばらしくも悪くもない環境が続くだろう。

フィンク氏が独Handelsblattのインタビューで話した。
同氏は現在が景気サイクルの終期であるとしながらも、当面は景気後退が起こるとは見ていない。
それどころか、先日は米市場でメルト・アップさえ起こりうると話している。

これがブラックロックのスタッフになると、トーンはややディフェンシブになる。
Elga Bartsch氏にしてもRichard Turnill氏にしても、株式について銘柄選択を徹底するとともに、米国債をバスケットに加えることを推奨している。
これはこれでとても誠実な推奨であるように感じられる。


ところが、フィンクCEOになると、そこから一段発展しストーリーを語り始める。
リスク・オフがメイン・シナリオとすれば、リスク・オフしすぎることがリスクになるというわけだ。
万が一サイクル終期の《最後のひと上げ》がまだ残っていた場合、極端にリスク・オフしてしまえば、恩恵を受け損ねてしまうのだ。

今のところバブルは見られない。
しかし、もしこの2年の各国中央銀行の金融政策がそんなに緩和的になるなら、そこからバブルが発生するかもしれない。
平均的な投資家が新たな危機を心配して十分に投資しないなら、その方が大きな問題だ。

ベテラン投資家の中にこうしたサイクル終期のプライス・アクションを予想する例が見られる。
これには1990年代後半の記憶が関連している。
この頃、景気サイクル終期にあると思われたのに、金融引き締めはなかなか徹底しなかった。
生産性が改善しているように見え、物価が上昇しなかったのだ。
これが2000年のドットコム・バブル発生・崩壊へとつながる。

FRBのデュアル・マンデートは雇用と物価。
物価は使命の1つだが、金融安定は使命と明記されていない。
物価が上昇しない時、FRBは金融安定を危うくしがちだ。


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