ジャック・ボーグル

 

ジャック・ボーグル:資産配分の適度な調整

Vanguard Groupの創始者Jack Bogle氏が、米市場について高値警戒感を募らせている。
パッシブ運用の父は、理に適わないポートフォリオ調整を行わないよう警告した。


「米市場は目いっぱいの株価がついている。
・・・
株価バリュエーションは、私の基準で言えば、かなり高い。
ただし『私の基準』は(ウォール街より)高いんだ。」

パッシブ運用の父 ボーグル氏が米市場についての高値警戒感を募らせている。
ボーグル氏は過去12か月のGAAPベースの利益でバリュエーションを見ている。
過去の実績を使うのは、安易な希望的観測を排除するため。
GAAPを用いるのは、会計のマジックによるEPSのお化粧を排除するため。
日本で言うところの特別損失のような項目もすべて算入している。
ボーグル氏の基準では、米国株のPERが25-26倍の水準にあるという。

一方、ウォール街のやり方はかなり異なる。
自分たちが予想した今後12か月の業績をもととし、EBIT(営業利益)・EBITDAを重視する。
特別損失を想定しない予想EPSが用いられ、そのベースで計算されるPER 17-18倍という数字がセールス・トークに用いられている。


ボーグル氏は、米市場の水準が伸びきっていると考えている一方、この状態がしばらく続く可能性も認めている。
だからと言って、投資家は高バリュエーションへの警戒を解くべきでないという。
投資家が株高で神経質になれば、小さなきっかけで売りに転じる可能性もあるからだ。
緩やかな利益成長とともに、緩やかな株価成長が続く可能性は否定できない。
その一方で、下げに転じる懸念も拭えない。
一たび株価が下落を始めてしまえば、FRBが防ぎきれるものでもないし、それがFRBの(直接の)使命でもない。

両極端な将来の可能性に悩んでいる投資家にボーグル氏はアドバイスする。

私が一つ強く促したいのは、投資家なら絶対に市場から撤退しようとか持ち続けようとか考えないことだ。
実行すべき資産配分の適度な調整とは大きく異なるやり方になってしまう。

(参考: 【輪郭】上げ相場とリスク・パリティ戦略


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