ジム・ロジャーズ:天国から地獄へ

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冒険投資家ジム・ロジャーズ氏がカナダThe Globe and Mailとのインタビューで、幅広い話題について一問一答の会話をしている。
ここでは、歯切れのいいやり取りの中から、比較的特徴的な部分について紹介する。


好んで話すテーマではあるが、ロジャーズ氏は人生の失敗を2つ挙げている:

  • 「まだ若い頃、他の人がみんな大打撃を受けている中で大儲けしたことがあった。
    自分は賢く、勝つのは簡単だと思った。
    しかし、4か月後、私はすべてを失っていた。」
    ロジャーズ氏は、すべてを失うなら、老いてからより若いうちがいいと話している。
    大きなチャレンジをするなら若いうち、というメッセージだろう。
  • ロジャーズ氏にとって人生最大の後悔は、1984年に訪中した時に中国に残らなかったことだという。
    冒険投資家らしい言葉だ。

ロジャーズ氏の経済・投資環境への見方に大きな変化はない。
諸悪の根源はFRBだとして、「世界にとって最大の脅威」と非難する。
次の経済混乱は、ロジャーズ氏の人生にとって最悪のものになるだろうという。
こうした弱気見通しに基づき、安全通貨と勘違いされている米ドルの買いを続けている。
ドルの売り時が来れば、次は金だという。

永年手掛けている農業分野への熱も冷めていない。
逆張り投資家にとっては、30年間振るわなかった市場はチャンスと見えるのだろう。
農業への投資の方法を伝授している:

「農地購入、農産品、種苗会社、肥料会社、トラクター会社。
農民は年を取り、米国では農業より広報を学ぶ人の方が多い。
こういうところにチャンスはある。
農業が儲かるようになるか、それとも私たちがいくら払っても食料を手に入れられなくなるかだ。」

もう一つロジャーズ氏が挙げたチャンスはロシアだった。

一方、売りのチャンスとして挙げたのは、米ジャンク債。
世間のコンセンサスとは裏腹に、ロジャーズ氏は金利上昇によって経済が悪化すると予想している。

「中央銀行はどんどん量的緩和を進めようとしてきたが、市場がそれを受け付けなくなってきている。
そして、インフレが戻ってきた。
今後数年、債務がさらに拡大するだろう。
債券が増えるということは金利が上昇することを意味する。」