ジェレミー・シーゲル

ジェレミー・シーゲル:米国株はフェア・バリュー

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ウォートンの魔術師Jeremy Siegel教授が、米国株への投資継続を勧めた。
その議論には2つの重大な矛盾が含まれているが、さらにその先の可能性に目を向けると、教授の推奨にも大きな意義が感じられるようになる。


「モメンタム株がファクター投資の要素として急浮上している。
多くのプレーヤーがいて、トレンドに追随し、市場が落ちれば売り逃げる。
市場はこうしたモメンタム・プレーヤーの影響を受けているかもしれない。
しかし、通常は概してインターネット・バブル前に見られたような過度なモメンタムはない。」

株高の守護神シーゲル教授がCNBCで、現状はバブル期とは異なるとの見解を繰り返した。
教授によれば、投資家は株式投資を継続すべきという。

米国株はフェア・バリュー

短期的な株価予想は不可能と言いながらも、シーゲル教授は長いホライズンでの株式投資の優位性を説いた。

「現在の金利水準(引き締めが予想されているが)、FRBバランスシート縮小(FRBが一部安全策を解除しようとしている)を前提とすれば、私は株式が極めてフェアな株価にあると考えている。
名目リターン7%は、2.5%の長期金利に対して良好な利ザヤを与えてくれる。
2000年を振り返れば、6-7%の米国債利回りに対して、株は3%の予想リターンまで買われていた。」

現株価水準は十分な株式リスク・プレミアムを与えてくれるから、リスクに見合った投資になると言いたいのである。


人為的な低金利との批判はあたらない

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。 前提とした低い長期金利について、シーゲル教授はこう援護する。

「S&Pは1999年に30倍に達した。
現在は20倍で、さらにはるかに低金利の環境にある。
私は、株式市場が中央銀行の作り上げた高血糖によるものとの考えに反対してきた。
低金利は経済のファンダメンタルズ(低い生産性の伸び、低成長、リスク回避の広がり)のためと考えている。」

低金利が経済環境を反映したものとの考えは、少なくとも一面では正しい。
ベン・バーナンキ前FRB議長は、現在の低金利の原因が金融政策ではなく経済状況の方にあると指摘した。
低成長が均衡金利を引き下げ、低い均衡金利でも緩和的金融環境となるようにするためFRBが緩和強化を繰り返したとの主張だ。
米国債市場のように厚みのある市場でいくらFRBが買い続けたところで、経済が強く資金需要が旺盛なら金利は上がるはずとの見方が背景にある。
シーゲル教授もこうした要因を見ているのである。

(次ページ: バブル到来説の方がわかりやすい)

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