ジェレミー・シーゲル

ジェレミー・シーゲル:米国債に近づく需給悪化

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ウォートンの魔術師 ジェレミー・シーゲル教授が、FRBバランスシート縮小の経済・市場への影響を心配した。
その反面、米国株については年内にも法人減税が実現すると予想し、米株価の10%上昇を予想した。



The full interview with Jeremy Siegel on the Fed decision, balance sheet unwinding and more from CNBC.

市場が概して楽観的だったのには少し驚いた。

「永遠のブル」との異名をとるシーゲル教授にしても、FRBバランスシート縮小に対する市場の反応は少々驚きだったようだ。
バランスシート縮小の本質を市場は理解できているのかと教授は思案顔だ。

「量的緩和の実験の巻き戻し・・・
市場はこの部分だけでなく財政赤字も吸収しなければならない。
来年とはいわなくても2019年にはFRBが最大5,000億ドルを再投資しなくなり、さらに財政赤字の5,000億ドルも債券市場が引き受けなければいけない。」


FRBが債券保有を減らす分、それを誰かが引き受けなければいけない。
一方で、トランプ政権が減税やインフレ支出を実現するなら政府の赤字は膨らみ、赤字を埋めるために国債が増発される。
米債券市場はこうした需給の緩みを吸収しきれるのだろうかと、シーゲル教授は疑問を呈している。

「外国勢による米国債保有は近年減ってきている。
国内の民間投資家についてよく評価しなければいけない。」

各国の外貨準備の投資対象の一番手と言えば米国債だ。
ところが、その米国債の需給が緩む可能性が高まっている。
一方で、米大統領はドル安を歓迎するような発言を繰り返している。
米国債への投資に各国、外国投資家が満腹感を感じている。
シーゲル教授は、米債が売られれば皆に悪影響があると心配する。

「住宅購入は住宅ローン金利を決める大きな要因である長期債金利と密接に連動している。
長期債は、長期投資である株式の市場にも影響を及ぼす。
株式と長期債は競合関係にある。」

こう心配しながらも「永遠のブル」の米国株への楽観は揺るがない。
以前から年内に進展すると予想していた税制改革に動きが見られるからだ。

「法人(減)税のための取引が成立し、株式市場にとってプラスになると考えている。
法人税改革によって今年だけでも株式市場は10%は押し上げられるだろう。
とても可能性が高い。」

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