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ジェレミー・シーゲルの政策論議が投資家をビビらせる!
2021年6月18日

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、FRBの金融政策について正論を述べているが、それが逆に教授を慕ってきた多くのブルの心を脅かしている。


ドット・プロットはこれからもどんどん強気になっていくだろう。
この2か月半のうちにテーパリングの計画が公表されると予想している。
来年には利上げも始まるだろう。

シーゲル教授がCNBCで、今後のFRB政策についてコメントした。

市場は総じて今回のFOMCの結果をタカ派側へのシフトと捉えたようだ。
シーゲル教授は市場の受け止め以上にさらにタカ派寄りにシフトすると考えているようだ。
2か月半とは、8月26-28日のジャクソンホール会議を念頭に置いたものだろう。
ジャクソンホールでのテーパリング公表、来年の利上げ開始という見通しは、市場予想の中でも最もタカ派寄りに類するものだ。

シーゲル教授は、早期の金融政策正常化予想について、必ずしもパニックすべきことではないと話す。
教授からすれば、むしろFRBがインフレ・リスクをダラダラ見過ごし続ける方がリスクなのだ。
シーゲル教授は、ジャクソンホールまでの経済指標が今後のFRBの政策を決定すると指摘する。
そして、教授は、インフレ予想についてもコンセンサスよりはるかにインフレ寄りの見方を継続している。
以前言っていた数字よりも大きくなっているように見える。

注入されたお金が累積で20%物価水準を押し上げると信じている。
1年で20%ではなく、2-3年で5、6、7%上昇し、FRBの予想を大きく上回るだろう。
これは私が起こると考えていることにむけた第1歩だ。

シーゲル教授は、FRBのインフレについての見通しがまだ保守的すぎると指摘する。
一方、教授の予想が奇しくも単純な貨幣数量説的算数と合致しているのが興味深い。
以前は3-5%と話すことが多かったが、予想の数字が切り上がっている。

《永遠のブル》が金融政策正常化の加速を熱弁する最中、米市場は下落した。
キャスターが教授をちゃかすと、シーゲル教授は、政策の妥当性について論じ始めた。

「私には市場が、将来の流動性が限定されるのを歓迎するかどうかわからない。
私は、健全な経済への回帰こそ求められていると思う。」

シーゲル教授は、史上最も盛況な住宅市場を例に、いまだにFRBがMBSを月400億ドル買い入れていることに疑問を呈する。
「何の目的でやっているのか」と、政策の本質を問う質問を投げかける。
教授は、パンデミックに苦しんだ昨年、FRBが講じた様々な大胆な策について賞賛している。
しかし、状況はすでに大きく変わっている。

今は『これは一過性だから、まだ前に進むべき時じゃない』というのではなく、『やりとげた、一歩引いて正常化を始めよう』というべきなんだ。
FRBがファイン・チューニングしようと試みるなら、これまでFRBが経済のファイン・チューニングに成功したことはない。
FRBはすぐ始めるべきなんだ。

米経済が景気後退に陥るほとんどの場合、中央銀行の行き過ぎた金融引き締めが主因の1つとなってきた。
金融引き締めを誘うのはほとんどがインフレ昂進だ。
今はそのドミノが倒れ始めるか否かというところ。
政策決定者が全知万能の神なら、インフレへの対処をギリギリまで遅らせることができるのだろう。
しかし、過去の現実はその可能性を支持していないのだ。


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