ウォール街

 

ジェフリー・ガンドラックの相づち

新債券王ジェフリー・ガンドラック氏が参加したBarron’sのラウンド・テーブルからもう1つ興味深い点を紹介しよう。
それは、ガンドラック氏が2回、他の参加者の発言に対して強い同意を示しているところだ。


ガンドラック氏はAriel InvestmentsのRupaul J. Bhansali氏の発言に対して2度相づちを打っている。
バンサリ氏の発言は、難解な預言者の言葉をブレークダウンしたような内容になっていて興味深い。

1回目の発言は市場の2極化についての話だった。
バンサリ氏は「市場に対して強気ではないが株式に対しては強気だ」というレトリックを使っている。

「1990年代終わり、市場は2極化していた。
ニュー・エコノミー株は大きく上げ、オールド・エコノミー株はおいておかれた。
似たような2極化が過去数か月の間に流行りとそうでない銘柄の間で起こった。
市場のポケットに落ちた銘柄は極めて魅力的で、顧客にリターンをもたらすのを可能にしている。
・・・
だから、パッシブ投資がペナルティを受け、アクティブ運用が復権すると予想している。」

ガンドラック氏は、この最後の部分に強く賛同し、「夜の後に昼がくるように、パッシブが賞味期限切れなのは明らか」とコメントしている。

バンサリ氏は続ける。


「投資家は1つのリスクに注目しすぎている。
それは、利益のリスク、企業が利益予想に達しないか、達するか、上回るかだ。」

世のストラテジスト・アナリスト・評論家らはEPSとPERが大好きだ。
しかし、バンサリ氏はこれらの説明力が低下していくと考えている。
それは、これまでほぼ無視できていた調達コスト、調達の持続可能性に変化が起こるからだ。

「そうではなく、投資家は、いつになく高まっているバランスシート・リスクに注目すべきだ。
GEは利益が弱くなったためだけに崩壊したのではなく、バランスシートのためにそうなったのだ。
これこそ株式市場が注意すべき大きな手がかりだ。」

バンサリ氏は、今後レバレッジや資金効率に対する市場の見方が変化していくと予想する。
レバレッジや手許現金に対する評価が逆転するというのだ。

「株式の中でシフトが起こるだろう。
現金はもはや忌むべき言葉ではない。
債務こそ忌むべき言葉になる。
今後数年は、ネット・キャッシュの企業だ。」

ネット・キャッシュ(借金より現預金を多く持つ)が高い評価を受けるようになるとは、相当な金利上昇、あるいは資金調達の困難化を想定しているのだろう。
バンサリ氏によれば、現状ネット・キャッシュ銘柄の株価にはプレミアムがついていないという。
同様に、借金漬けの銘柄でもディスカウントされていないという。
ネット・キャッシュ銘柄を「フリー・ランチ」と呼び、物色していると話している。

この一連の発言に、ガンドラック氏は力強い太鼓判を押している。

「あなたの言うことは完全に正しい。
市場は真逆にとらえている。」


 - 投資 ,