海外経済 投資

サイクルはすでに終期だが・・・:ソロス・ファンド
2021年10月6日

Soros Fund Managementのドーン・フィッツパトリック氏が、インフレ・金利・サイクルについて語り、いくつか投資家にアドバイスしている。


1つ興味深いのは(このインフレの)多くが供給側のインフレであり、金融政策が供給側のインフレに対処できるか明らかでないことだ。
自己強化的になるリスクがあり、注意を払っている。

フィッツパトリック氏がBloombergで、米インフレについて語った。
インフレの先行きについて予想を明言することはなかったが、注目・警戒しているとの趣旨の話だった。

私たちはいくらかコモディティをロングしており、米国ほかの国債をショートしている。
実質金利は米国では大きくマイナスであり、金利上昇に賭けるのは合理的に安全といえるだろう。

ソロス・ファンドはジョージ・ソロス氏(とそのフィナンソロピーのための財団)のファミリー・オフィスというべき存在。
部外者からの資金を預かるのをやめてから久しい。
ソロス氏といえば、大胆なポジションで大成功を収めたとの印象も強い。
しかし、そのファミリー・オフィスは意外と堅実な手法と取っているのかもしれない。
フィッツパトリック氏の肩書も春はCIOだったが、今回はCEO兼CIOに昇格している。

フィッツパトリック氏は、金利上昇に賭けているとする一方、それが裏目に出る可能性についても話している。

「それと逆で、注意する価値があるのは、前回の金利変動を妨げたと考えているが、銀行預金が拡大し続け莫大な水準になることだ。
銀行は預かった預金に見合う債券を買う必要が生まれ、それが少し大きな金利上昇を妨げるだろう。」

株式市場についてはどう見ているのか。
フィッツパトリック氏は、パンデミックにうまく乗ることができたと明かし、成功を繰り返せるとの自信を隠さない。

「2020年3月、私たちは素早く50億ドルを投資した。
その後の18か月で現金バッファーを積み戻してきた。・・・
次に危機があれば、素早くまた50億ドル投資できる。」

下げ相場が来るのに備え、すでに準備万端といった感じだ。
フィッツパトリック氏は、現在がサイクルの終期であると明言し、いくつか投資のアドバイスを語った。

実質金利が大きくマイナスで社債スプレッドがとても小さいような現状では、投資先があまりない。
まだ株式を保有しておくべきだし、少し益出しして、流動性を積み上げておくべきだろう。・・・
国やセクターでの分散は重大だ。

アドバイスの趣旨を慮るとこうなる:
下げが近づいているから、従来ならフィクストインカムに退避しておきたいところ。
しかし、その利回りはばからしいほど低く、米国債では購買力の維持さえできない。
だから、株式を持たざるをえないが、サイクルの終わり(下落)も近づいているように思える。
下げてしまった時の傷を少しでも小さくするため、分散が少しは役に立つかもしれない。
また、下げてしまったなら、逆に買うために現金も持っておきたい。

さらに米国株については、経済回復の恩恵を受けるいわゆる「回復銘柄」がまだ割安で有望だという。
サイクル終期に回復銘柄とはなんとも奇妙だ。
フィッツパトリック氏は、パンデミックの間に生産性を上昇させた企業が多いことを推奨の理由に挙げた。

「これら企業は事業をよりよくやる方法を学んだ。
米消費者は現金をいっぱい抱えており、財より体験を求めている。」


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