ゴールドマン・サックス

ゴールドマン:金価格上昇の本当のワケ

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金価格の上昇が注目されている。
北朝鮮を巡る地政学的リスクの高まりと説明されることが多いが、ゴールドマン・サックスは異なる考えのようだ。


「過去2か月のワシントンでの出来事の方が、最近の金価格上昇にはるかに大きな役割を果たしていることが分かった。
その次がドル安だ。」

金価格(青、左)と実効為替レート(赤、右)
金価格(青、左)と実効為替レート(赤、右)

ゴールドマンのJeff Currie氏は5日、リサーチ・ノートで金価格上昇の要因分析について説明している。
あわせて年末の金価格予想を1,250ドルに据え置いた。
ゴールドマンによれば、最近の金価格に対する北朝鮮情勢の影響度はさほど大きくないという。


「北朝鮮には、報復につながり得るような攻撃を仕掛ける理由はまったくない。
しかし同様に、安全の保証と考えている核軍備をあきらめるとも考えにくい。」

ゴールドマンは北朝鮮の置かれた状況が(ゲーム理論における)安定な均衡であると見ている。
実際、市場も現時点では極端なイベントに発展する可能性は大きくないと見ているようだ。
では、金投資と地政学的リスクは本当に無関係なのか。
決してそうではないという。

「もしも地政学的イベントが極端な状況になれば、それがある種の通貨価値低下につながりうるため、金は地政学的リスクに対する有効なヘッジ手段になりうることが分かった。」

ゴールドマンは「極端な状況」の例として9.11同時多発テロや湾岸戦争を挙げた。
こうした時期には政府が通貨供給を増やすため、通貨価値の低下リスクが強く意識されるようになるのだという。

「こうしたイベントにおいては、金はコール・オプションとして働くため『地政学ヘッジのラスト・リゾート』と考えられるようになる。」

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