ゴールドマン・サックス

ゴールドマン:トランプ・リスクがやや増した

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トランプ新政権に閣僚・高官を輩出しているゴールドマン・サックスが、トランプ政権に対して懐疑心を持ち始めている。
ゴールドマンは選挙中こそヒラリー・クリントン候補を支持していたが、選挙後はトランプ氏に急接近、その後の入国禁止令では批判的スタンスをとっていた。


ゴールドマンのエコノミストAlec Phillips氏がトランポノミクスに疑問を呈し始めたとBloombergが伝えている。

「選挙後、投資家・企業・消費者のセンチメントの変化は、減税・規制緩和の可能性が通商・移民の厳しい規制の可能性より高いことを示唆していた。
1か月経って、リスク・バランスがややポジティブでない方に動いたように思う。」

フィリップス氏は理由を3つ挙げている:

  • オバマケアを廃止したのは一つのありようだが、代替案が出てこない。
    こうしたことが他のテーマ(特に減税・財政出動)でも起こるのではないか。
  • 国民の対立が先鋭化し、共和・民主両党の超党派の協力も見込みにくくなった。
  • トランプ政権の移民・通商政策は、ウォール街や米企業にとって混乱をもたらす可能性がある。

まさに、ハネムーン期間が終わろうとしているのであろう。
トランプ政権の深刻さは2点目が示している。
通常なら選挙が終わればノーサイドとなる大統領選挙だが、米社会の亀裂は深まるばかりだ。
そして、その亀裂は自然人だけでなく法人にまで及ぶ。
プロビジネスであったはずのトランプ政権に、企業が反対を唱えつつある。

「トランプ政権の最近の行政措置のいくつかは、大統領が通商・移民についての公約を実行すると示唆している。
いくつかは金融市場・実体経済を破壊しかねない。」

安い海外製品、安い不法移民の労働力なくして成立しえない米社会が、トランプ政権の矛盾に耐えきれなくなっているように見える。