海外経済 投資

グローバルなローテーションを狙う:ジェフリー・ガンドラック
2021年8月25日

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、方向性の見通しにくい米市場環境を解説し、投資家が検討すべきローテーションを提案している。


今年のほとんどの時期、私が言い続けてきたのは、PER・シラーCAPEレシオ・PBRなどの過去の指標と比べ株式が割高であること、それでも米国債より割安ということだ。・・・
債券は、インフレ率、経済成長、銅/金比率など他の指標に対して割高だ。

ガンドラック氏がYahoo Financeで、米国株・米国債の価格水準についての評価を述べた。
米国債の割高な水準がFRBにより人為的に維持されているために、相対的に割安な株式への追い風になっている。
同氏は、経済刺激策と極めて低い米国債利回りが米国株市場を押し上げていると話した。
結果、短期的には株式への強気が正当化されうることになる。

刺激策が継続する限り、株式市場は極めて割高な領域にとどまりうる。・・・
(S&P 500の時価総額/FRBバランスシート)はほぼ定数だ。

ガンドラック氏は、短期では米国株市場は持つだろうが、長いホライズンではそうではないと考えている。
背景には、刺激策でかさ上げされた経済成長への不信感があるようだ。

「GDPの数%が貿易赤字拡大によるもので、それは真のGDPとは言えない。
消費は本当の経済ではなく、経済とは生産だ。
アジアで製造された財を買えば、刺激策のお金はGDPに算入されるが、本当のところアジアのGDP、米国の消費なんだ。
つまり、米経済はそれほど強くない。」

ガンドラック氏は、米経済が刺激策というアルコールを飲み、一時的な高揚感に浸っているだけと考えている。
刺激策が縮小されていけばパーティーは終わり、経済成長率の急低下という「二日酔い」に見舞われると話した。
つまり、米経済の好景気は過大評価されているというわけだ。
最近の消費者心理の悪化は、消費者がそれに気づいているためと解説した。

では、強弱入り混じった環境で、投資家はどうすればよいのか。
ガンドラック氏は近年奨めてきた「パーマネント・ポートフォリオ」を今回も奨めている。
ポートフォリオにおいて現金、長期国債、株式、金を1/4ずつ配分するものだ。
ただし、いくつか微調整の可能性にも触れている。

  • 現金: FRBの金融緩和が長く続くだろうから、少なめでよい。
  • 金: コモディティや実物資産と読み替えてもよい。
  • 株式: 年初から、10年以上ぶりに欧州株に投資した。

ガンドラック氏は、欧州株に投資した理由として、バリュエーションの割安さ、長期ドル安予想を挙げている。
しかし、それは同氏の最終目的地ではない。
同氏が最終的に狙うのは、現在コロナ対策で苦戦する新興国市場の株式だという。

私はすでに欧州株にローテーションしたが、先行きとても積極的に新興国市場株式にローテーションするだろう。
今はまだそれには早いと考えている。

ガンドラック氏は、新興国市場株式へのローテーションの時期について「多分来年ぐらい」と予想している。
狙いを推測するなら、その頃に

  • 新興国市場株式(為替換算後)が底を打つか
  • 欧州株(為替換算後)が高値をつけるか

予想しているのかもしれない。

出典: Yahoo Finance 1Yahoo Finance 2


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