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アスワス・ダモダラン グロースはもう少し値を下げる:アスワス・ダモダラン
2021年3月20日

アスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、米長期金利上昇と米国株市場の関係、グロース対バリューについて語っている。


結局は、FRBは金利に影響を及ぼすが、設定することはできないだろう。
単純なルールは、もしも成長率が2-3%に上がり、インフレが2%に跳ね上がれば、FRBが金利を2-1.5%に維持する方法は見当たらない。
もしも市場が、企業収益が拡大し経済が回復するという良い流れの中で、FRBが自在に金利を維持できると信じるなら、それは少し機能不全で幻想にすぎない期待だと思う。

ダモダラン教授がCNBCで、FRBによる金利調節の限界について語った。

日本では、日銀が指値オペを駆使して自在に長期金利をコントロールしているように見える。
しかし、米国では事情が違うとの見方が一般的だ。
まず、潜在成長率が高く、次に基調的なインフレ率が高い。
しかも、米国債の投資家は、日本国債の投資家ほど通貨・国債への執着が強くない。

私の予想は、企業収益が成長し、経済が成長し、金利が追随するというもので、それ自体は株式に対して致命的なものとはならないだろう。
企業収益が金利上昇に追いついているうちは、市場は大丈夫だろう。

ダモダラン教授によれば、年初からの米長期金利上昇ではこれが起こっていたのだという。
金利は上昇したが、実体経済にも改善があった。
だから、株式市場は大きく下げていない。
教授は、金利上昇の中身が重要だと語る。
要因が経済成長でなくインフレなら、市場にとって致命的になりうるという。

ダモダラン教授は、市場で進んでいるセクター・ローテーションについても尋ねられている。
グロースが近時アンダーパフォームしている点について、2つの理由を挙げている。

「概して金利が上昇する時、単純な理由で、グロース銘柄は成熟企業よりやや多く痛みを感じるものだ。
将来の(増大すると予想される)キャッシュフローが(DCFで)効いており、金利上昇によってその(現在)価値が小さくなるためで、これは常に正しい。
グロース株がすばらしい10年間だったこと、長年にわたって上昇したことを考えると、グロース株はもう少し値を下げるだろう。」

その一方で、今後のグロース対バリューの優劣については、強弱をつけていない。

グロースがバリューを長い期間打ち負かすとも、バリューがグロースを長い間打ち負かすとも思わない。
現在の定常状態は、行ったり来たりというものだろう。
少なくとも短期的にバリューが輝いても驚くにはあたらない。


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