ビル・グロス氏が今月のInvestment Outlookで推奨した「守り」について、具体的な戦術の一例を解説している。
世界経済についてタトゥーと言ったのは、タトゥーが肌を変色させ、世界経済がウィルスによって変色し・・・たくさんの事が変化したということ。
それが、投資、ディフェンシブな利回り商品にとって何を意味するのか。
グロス氏がBloombergで、最近のInvestment Outlookの真意を補足している。
過去2回のInvestment Outlookでは、実質金利の低下から2つのアウトパフォームが解説されていた。
- 7月: グロース株のアウトパフォーム
- 9月: 米国株の(対欧州株の)アウトパフォーム
そして、投資家は守りを固めろ、という推奨だった。
この文脈から見て、グロス氏がグロース株や米国株に不安を感じているのは明らかだ。
しかし、少なくともこれまで、米グロース株のパフォーマンスが素晴らしかったのも事実だ。
米国株の投資家がグロース株から離れるのには相当な勇気が必要だろう。
グロス氏が言うように守りを固めた時、グロース株を大きくアンダーパフォームしてしまう、そう恐れるのは当然のことだ。
グロス氏は興味深い事実を説明する。
0-1%の金利では、投資家はおそらく2%程度の信用金利だろう。
そして比較的安定している(配当利回り)7-8%の株に投資する。・・・
スプレッドは莫大で、借入金利との差、年6-7%(のスプレッド)を複利運用すれば、ほとんどグロース株と同じぐらい良くなる。
アマゾンほど良くはないが、かなり良い安定した投資になる。
安定した銘柄を厳選し、レバレッジをかけて投資することで、グロース株なみのリターンが狙えるというのだ。
グロス氏は、タバコ、天然ガスパイプラインなどのセクターでこの戦略にあった銘柄が見受けられると話した。
グロス氏は、今はレバレッジを使うべき時だという。
政策金利が長く長く低く据え置かれると予想されるためだ。
一般の投資家がレバレッジを用いる方法として、レバレッジのかかったクローズ・エンド・ファンドへの投資や信用取引を挙げた。
もちろん、全く無警戒に取り組める話でないことも言い添えている。
レバレッジが巻き戻す時にはその分しっぺ返しがある。
中央銀行が利上げする時に起こる。・・・
レバレッジをかけるときには安全にやらないといけない。
最終的にはレバレッジは破壊的であり、強気相場と反対の弱気相場で先を走ってしまうことになるからだ。