グリーンスパン:いつかはわからない

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アラン・グリーンスパン元FRB議長は、米債券市場がバブル状態であると繰り返した。
ただし、崩壊の時期を正しく予想するのは難しいと付言している。



Alan Greenspan: Interest rates on government bonds have never been lower from CNBC.

「現在の金利水準は異常なまでに低く、一方方向にしか動く余地がない。
もしそうなれば、早い動きになるだろう。」

グリーンスパン氏は、現在の米金利がバブルと呼ぶにふさわしいほど低水準にあることをCNBCで指摘した。
先日も同様の発言をし、その際は金利上昇により資産価格に悪影響が及ぶと指摘している。
バブル崩壊のタイミングを知りたがるキャスターに対し、グリーンスパン氏はタイム・フレームのない予想であると念を押した。

「1800年代までチャートを遡っても現在は突出している。
しかし、いつ実際に引き金が引かれるかは事前にはわからない。」

グリーンスパン氏によれば、バブル崩壊のタイミングは予想が困難なのだという。
逆に、予想できたと思い込むことはよくない結果を生むと警告する。

「上がらなくなる直前には上がっているように見えるものだ。
だから、予想できていると考える人は常に悲惨な結果に終わっている。」

先日の債券バブル発言は市場関係者にいやな空気を与えた。
ポール・クルーグマン教授は(結果論として当然なのだが)金利下降局面での債券バブル予想が外れてきたとアピールするほどだった。
グリーンスパン氏の発言はこのようにインパクトを与えてしまったのだが、同氏はそれを「タイミングの予想が困難」と強調することで半ば打ち消している。
同氏発言を巡っては、はるか昔から似たような現象が繰り返し起こっている。
一つは、有名な1996年のスピーチである。



Greenspan: Perfectly fair to say there’s ‘irrational exuberance’ in bond market from CNBC.

「私が米企業協会での講演で言いたかったのは、『根拠なき熱狂』がいつ起こるかを知ることはできないということだった。
・・・
私は短期的なことにフォーカスを当てるつもりはなかったが、メディアはその言葉に飛びついた。」

同発言はかなり広範なテーマを扱う講演の中のごく一部だったというが、そのごく一部がメディア、そして市場の興味を惹いてしまった。
さらに、メディアや市場は一歩踏み込んで、崩壊が起こりつつあると解釈した。

「私は、どうやっていつ起こるかを知るかを話したのであって、その時起こっていると言ったのではなかった。
しかし、私がそう言ったら、東京市場が崩壊してしまった。
発言にひどく神経質にならなければいけないのは困ったことだ。」

この話で救われない点は、今ではなくてもいつかバブルが崩壊するとグリーンスパン氏が考えている点だろう。
その他、ValueWalkによれば、同氏は次のような点に言及したという。

  • 金利上昇は株価押し下げ圧力となる。
  • 最も成功する投資戦略はbuy and holdだが、投資家は価格下落時に売ってしまう傾向がある。
  • 次期FRB議長は経済予想が巧みで、議会からの圧力に抗せる人が望ましい。
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