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クォンツはやらない:ウォーレン・バフェット

ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイ株主総会 第5弾: クォンツ運用への進出の可能性について語られている。


彼らはとても賢く、とても金持ちになったし、そしてとても高度だ。

マンガー氏とバフェット氏が定時株主総会で、ルネサンス・テクノロジーのジム・シモンズ氏について評した。
人を雇って、シモンズ氏のようにクォンツ運用を行わないのかと尋ねられ、触れたものだ。

高名な数学者だったシモンズ氏の率いるルネサンス・テクノロジーは30年あまりにわたり驚異的なパフォーマンスを上げている。
かなりの長期間でのアウトパフォーマンスは、ファイナンス理論が前提とする市場の効率性を揺るがすものとさえ言われることがある。

実は前世紀まで、効率的市場仮説を揺るがす例としてバークシャー・ハザウェイが挙げられることも多かった。
長期投資というスピードによる差の出にくい分野で長い間アウトパフォームを続けていたからだ。
ところが、今世紀に入ってのバークシャーの成績は、前世紀と比べると見劣りがするようになった。
質問者がクォンツへの進出について尋ねたのにも、そうした背景があったのだろう。

マンガー氏は、ルネサンスの短期売買における業績を称賛しつつ、冷静に分析を述べている。

彼らは、長期的な株価予想のための自動的なアルゴリズムを見つけるため同じシステムを使ったが、実績は同じほどには良くなかった。
短期トレードについて、ファンドの規模を大きくすると優位性が破壊されてしまうことを知った。
儲けの額に限界があるんだ。

バークシャーがやっている長期投資の分野では、検証された超好成績のクォンツ戦略がまだ見られず、成功している短期トレードでも規模の制約があると指摘しているのだ。
実際、ルネサンスはファンドの戦略の成功を維持するためにファンドの規模を制限し、儲かったお金は積極的に投資家に返還している。
それでも、とにかくルネサンスは短期トレードで驚くほど儲かっている。
ところが、バークシャーは追随するつもりがない。
バフェット氏が理由を説明した。

もしも株式のトレードでたくさん儲かる方法を知っていたなら、たぶん私たちもやっていただろう。
でも、どうやるか知らない。
誰か他の人を信頼して、やってもらおうとも思わない。
単純な話なんだ。

バフェット氏のいつものスタンスがよく表れている。
投資にはいろんなやり方があり、いくつも正解がありうること。
自分の得意なことをやること。
そして、自分がわかるものに投資すること。


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