ガンドラック:2018年の米市場はマイナスに

新債券王ことDoubleline CapitalのJeffrey Gundlach氏が、2018年の米国株市場について下げて終わると予想した。
減税・インフラ支出などによる財政悪化が債券市場の需給を悪化させ、金利上昇が株価に悪影響に及ぼすという。


株式は年後半に2017年と比べてボラティリティをはるかに高めると予想している。
年初は強く始まったが、金利上昇が重しになり始め、米国株の2018年のパフォーマンスはマイナスで終わると予想している。

ガンドラック氏がBarron’sのインタビューで、2018年の米国株市場が下げて終わると予想した。
その主たる要因はトランプ政権・共和党のもたらす財政赤字拡大による金利上昇だ。
ガンドラック氏は、現状の経済政策について厳しい評価を下している。

「とても幅広い観点から言えば、昨年の米市場は諸外国と比べて見劣りのするものだった。
・・・
米市場はおそらく平均以下の出来なので、大統領の政策に単位を上げることはできない。」

ガンドラック氏はインド、アルゼンチン、日本などの市場を挙げ、米市場がアンダーパフォームしたことを指摘した。
昨年の米市場は新高値を追い続けたが、外国市場に比べると実は上げ幅は大きくない。
しかも、昨年はドル安の年だった。
為替換算すれば、米国株の負けはさらに大きくなるはずだ。


それでも現在は株価上昇の熱狂が、問題点を覆い隠している。
ガンドラック氏は、今年2018年、実際に問題が顕在化していくにつれ、市場のナラティブ(物語)が変化するだろうと予想している。
2018年後半には財政赤字が顕在化して、楽観的な市場も問題視を始めるだろうと言う。

「税制改革は財政中立からは程遠い。
2019年には財政赤字が2017年の倍程度に拡大するだろう。
そうなるにつれて市場心理に大きな影響を及ぼすはずだ。」

ガンドラック氏は、現在の経済政策の効果は一時的にすぎず、一方でとてつもない金額、税収を減らしてしまうと心配する。

「ある推計では、税収が2,800億ドルも減るとされている。
米議会予算局の寛容な推計では2,800億ドルより少ないとされており、さらに寛容な大統領の推計では財政中立とするのかもしれない。
しかし、3%を大きく超える実質GDP成長率を達成するのは相当な難題だ。
私は未達で終わると考えている。」

ガンドラック氏は2019年度に債券の供給過剰が顕在化すると予想する。
大統領や共和党が口にするインフラ支出・災害支援の他、学生ローンの債務拡大など、同年度に国債が増発される理由はいくらでもあると身構えている。
FRBが量的緩和を再開するのでもない限り、過剰な国債の供給を無難に消化しきれるのか。
もしも需給が悪化すれば、それは金利上昇を意味することになる。


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