ガンドラック:金利を見るには銅を見ろ

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Barron’s主催の年初のラウンドテーブルの続報。
新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏の発言から、示唆に富む部分を紹介する。


ガンドラック氏が金利動向を予想するための指標を紹介したとBarron’sが伝えている。
それは、銅価格÷金価格 なのだという。
ガンドラック氏は指標の意味を解説する。

「銅は工業用の金属だ。
高い指標は高い工業活動を意味し、インフレと利回りの上昇を示唆する。」

銅価格÷金価格(指数化、青)と米長期金利(右軸、赤)
銅価格÷金価格(指数化)と米長期金利(右軸)

過去10年のチャートで見る限り、確かに連動性は高い。
では、短期的な先行指標としての有用性はどうだろうか。

銅価格÷金価格(指数化、青)と米長期金利(右軸、赤)
銅価格÷金価格(指数化)と米長期金利(右軸)

ガンドラック氏は、この指標が「7月に債券の売りシグナルを出し始めた」と、金利の反転を読み切った昨年の展開を回顧する。
上のチャートでは示されていないが、この指標は近時にやや低下している。
ガンドラック氏は、この低下が最近の債券価格の回復に対応するという。

「我々は(10年債)利回りが2.25%を割り込むと予想している。」

ガンドラック氏は、中期では金利上昇を予想しているから、2.25%割り込みというのは米国債市場の短期的調整局面を予想したものだろう。
一方、欧州の債券市場については単純に金利上昇・債券価格下落を予想し、独国債が売りのチャンスと話している。

「(独国債)利回りは0.27%、ドイツのインフレ率は1.7%。
歴史的に、独国債利回りがインフレ率より低いのは極めて珍しい。
現時点のギャップは歴史的水準。
独国債利回りの低さは持続不可能だ。」

ガンドラック氏は、昨年市場に溢れた相対価格の議論を否定する。
《米金利が独金利より高いから米国債は買いだ》という議論で、結果としてひどい誤りだった。

「この議論の前提にあるのは、独利回りが永遠にマイナスのままという考えだった。
『永遠』はたった1か月しか続かなかった。
それ以来、米利回りは独金利より上昇した。」

相対価格の議論とは、基準がぶれてしまえばもろくも崩れる。
そして、平均回帰という経験則を信じるなら、もろ刃の剣のもう一方の刃に襲われることになる。
ガンドラック氏は債券の弱気相場が始まれば、今度は独国債がアンダーパフォームすると予想している。