ガンドラック:米市場は少なくとも調整が入る

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新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏がカナダThe Globe and Mailとのインタビューで、幅広い話題について一問一答の質問を受けている。
米国株が調整を迎えるとしたほか、米長期金利が今年中に3%に達し、米市場が岐路に差しかかると予想した。


ガンドラック氏は人生最高の投資と最悪の投資を話した。

  • 最高: 2007年、ソシエテジェネラル株が95%下げる前の高値で売り逃げた。
    売買代金で現代アートを買ったという。
  • 最悪: 1987年、債券を保有しており、希望的観測に基づき深追いしてしまった。
    「二度と希望に頼るべきでないことを学んだ。」

優れた投資家はみんな魅力的な失敗談を持っている。
ウォーレン・バフェット氏は繊維会社バークシャー・ハザウェイのターン・アラウンドを試みて破綻させている。
ジム・ロジャーズ氏はショート・ポジションが裏目に出てあっという間にすべてを失っている。
こうした投資家に共通するのは、失敗経験を自らの戒めとして大切にしているところだ。

ついにトランプ新大統領が就任した。
かなり早い段階からトランプ勝利を予想していたガンドラック氏は、トランプ・ラリーの今後をレーガン大統領就任時に似たものになるだろうと予想する。

「典型的には、株式市場は就任式まで上昇し、そして下げる。
・・・
少なくとも調整が入るだろう。」

レーガン大統領のケースでは選挙戦中から株価が上昇し、勝利(赤マーク)後にピークを打って下落に転じた。
レーガン大統領と株価

ガンドラック氏は、トランポノミクスが成長と金利上昇をもたらすと予想する一方、インフレが進む可能性にも言及した。
レーガン政権の初期でも経済成長と長期金利上昇があった。
(その後、経済停滞を迎える。)

レーガン第1期目の米GDP(前年同期比、青)、長期金利(赤)、CPI(都市部、緑)
米GDP(前年同期比、青)、長期金利(赤)、CPI(都市部、緑)

トランプ政権をレーガン政権と比べるのが流行っている。
政策は似ているが、経済環境は真逆だ。
レーガン政権は米経済がインフレに苦しむ中で発足し、インフレ退治のため米金利は極めて高位にあった。
一方、トランプ政権は完全雇用に近いなど(少なくとも見た目上は)良好な環境で発足し、米金利は歴史的低水準にある。

米国債利回りが2017年中に3%まで上昇すると見ている。
そこが経済・株式市場の岐路になる。」

ガンドラック氏は、金利上昇が不動産市場に悪影響を及ぼし、債券と株式のトレード・オフが鮮明になるという。
ガンドラック氏は4-5年のうちに米長期金利が6%に達すると予想する。

株式については、急騰した金融・重工業・素材が短期的に弱含むと予想する。
しかし、その後はFANGなどのテクノロジー・SNS銘柄より有望だという。