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ガンドラック:世界の株式市場は弱気相場入り
2018年12月12日

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏は、世界の株式市場が弱気相場入りしたと話した。
米市場はさらに下げが続くと予想している。


「世界の株式の幅広い下落は極めて強力だ。」

ガンドラック氏のウェブキャストでの発言をReuters 1)が伝えている。
市場のムードから判断すれば、年央に弱気相場入りしたのだろうと示唆した。
多くの株式市場で下落幅が20%を超えたと指摘、世界の株式市場が大きな弱気相場に見舞われていると話した。
米市場ももちろん例外ではない。

「米市場はさらに下方へ崩壊しつつあるように見える。
・・・(FAANGも)すべて弱気相場だ。」2)CNBC

ガンドラック氏は、この弱気相場の原因を2つ挙げている。
1つは、徐々にではあるが、景気後退の兆しが見え始め、企業収益の重しになり始めている点。
もう1つが金融政策だ。
とりわけ、ガンドラック氏は量的緩和政策の巻き戻しを重視し、アトランタ連銀の試算(6,000億ドルのバランスシート縮小が0.75%の利上げに相当する)を紹介しつつ解説した。

「おそらくそれが状況を悪化させているのだろう。
株式市場は、量的引き締めにともなうFRBのバランスシート縮小を追うように下げている。」1)

ガンドラック氏は以前から、QE開始後の米株価がFRBのバランスシートの大きさと同期していると指摘していた。
今、それが逆転しているというわけだ。

ガンドラック氏は、FRBが「自爆作戦」を強いられていると解説する。
景気拡大期に財政刺激策が打たれ、財政が悪化しつつ経済は過熱ぎみとなった。
インフレが心配されるためにFRBは利上げせざるをえない。
ただでさえ難しい金融引き締めにおいて、さじ加減を間違えれば、インフレと景気後退という2つのリスクを同時に発現させかねない。
これは、スタグフレーションとして経済を苦しめるだけでなく、税収減・債務増の中の金利上昇として財政危機をもたらしかねない。

また、フラットなイールドカーブもFRBにとって不安材料になるという。
フラット化は金融機関の収益源を奪い、金融仲介機能を弱める効果が否定できないからだ。

「商品への需要が下落すれば困難に陥る。」

カーブのフラット化は金融機関の貸出意欲を削ぎ、金利の上昇は借り手の借入意欲を削ぐ。

利上げは着々と進み、株式市場はおおいに動揺している。
だから、債券が買われるのは当然だ。

「債券価格上昇はぜんぜん印象的ではなかった。
・・・
おそらく、供給側の要因のために、経済が弱くなっても金利が下がらないんだ。」2)

ガンドラック氏は、財政悪化にともなう国債の増発に加え、FRBバランスシート縮小が、米国債の品余り感を生んでいると考えている。

その他コメントは次の通り:

  • 米ドル: 次の大きな方向性はドル安。
  • 新興国市場株式: 長期で米国をアウトパフォーム。
  • 米社債: 大きく割高。避けろ。

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