ガンドラック:イールド・カーブが教えてくれること

新債券王ことDoubleline CapitalのJeffrey Gundlach氏が、米イールド・カーブから経済・市場の先行きを読み解いた。
フラット化の進むイールド・カーブについては正しく過去のデータに照らして解釈すべきだという。


FRBはほとんど米国債市場で置き換えが効くんだよ。

この数年、様々な予想を当て続けているガンドラック氏が、FRB利上げの読み方を明かしている。
同氏も市場もFRBの12月利上げを予想しているとし、観察から得られたFRBの行動様式を語った。

「FRBはこれまで『データ次第』と言ってきた。
FRBが一番気にしているのは、株式市場と米国債イールド・カーブの短期側の形状だ。」

アラン・グリーンスパンの時代から、FRBは常に株式市場を支えるように行動してきた。
また、政策金利という観点からはイールド・カーブが重要な材料になる。
ガンドラック氏は、短期利回り(例えば1か月、3か月、1年)の比較から計算できる「債券市場が考えるFRB利上げ確率」が重要な役割を演じているという。


「FRBはこの確率が70%未満の時には決して利上げしない。
70%を超えると基本的に常に利上げする。」

「データ次第」のデータとは、物価・雇用・GDPなどが中心になると考えられていたが、実は金利そのものだったのかもしれない。
FRBがフォワード・ガイダンスを丁寧に市場に織り込ませてきた結果とも言えるが、逆にFRBが市場より後手に回っていた局面もあったかもしれない。

行きはよいよい・・・

ガンドラック氏は、量的緩和が経済を救ったとの認識を示した。
なかでも、株式を始めとするリスク資産の市場への貢献は大きかったとし、その証拠を挙げている。

「株式時価総額をFRB・ECB・日銀の保有資産で割ると、ほぼ一定になる。
米国株市場、世界の株式市場が量的緩和によって押し上げられたことがわかる。」

中央銀行のバランスシートが株式市場を拡大させた。
では、バランスシートが縮小に向かうならどうなるのか。
FRBは今月から米国債への再投資の一部を停止し、ECBはテーパリングを決定する見込みだ。

「FRBは一分の保有債券の再投資を停止し始めている。
(利上げと量的緩和縮小の)2重のインパクトを見定めないといけない。」

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