エラリアン:良質なリフレから悪質な流動性へ

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独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、米市場の変容について語った。
トランポノミクスで高まったリフレ期待による上昇から、流動性過多による上昇への変容だ。


「内部要因、米独スプレッド、ドル相場を見れば、これはもうトランプ・トレードではない。
これは、リフレ・トレードと流動性トレードの間のどこかだが、後者の方が重要かつ近い。
現在は流動性がドライブする市場だ。」

エラリアン氏はCNBCで市場の上昇の本質が変化したと語った。
トランプ大統領がもたらした期待先行の上昇から、トランプの冠のつかないリフレへ。
さらには、過去の流動性供給の結果としての上昇へと変わりつつあるという。
エラリアン氏は、これがリフレ・トレードであってほしいと願っている。
しかし、現実には流動性トレードの側面が強いのだという。

「私は流動性供給の強さを過小評価していた。
FRBからの供給だけでなく、格差拡大は消費の減少と市場への投資増加を意味していた。
利益分配が大きいため、企業はマネーを市場に還元している。」


つまり、流動性を市場に供給したのは中央銀行だけでなく、企業でもあったのだという。
こうして市場は歪められ、格差拡大を助長してきたとエラリアン氏は言う。
この変化は、金融市場と社会にリスクを生む。

  • 金融市場においては人為的に上昇した資産価格が金融安定を脅かす
  • 格差拡大は社会的緊張を生む
しかし、エラリアン氏にはさらに心配なことがある。

「(中央銀行が)資産効果のチャネルを用いれば、・・・
資産価格を押し上げ、経済成長を促進すれば、・・・
なぜなら、FRBはそれしか手段を持たないからだ。
資産を保有する人は豊かになり、恩恵を受ける。

私は、格差についての主たる心配は、所得・富よりも機会に格差があると思われている点にあると考えている。」

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