独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、米ドル高のリスクに言及した。
米国株市場が上昇を続けるには、過度なドル高を回避することが必要であり、欧州の動向がカギになるのだという。
エラリアン氏はCNBCで、経済環境が改善しつつあると語った。
経済基盤が回復しており、経済成長志向の政策が見込まれ、(ねじれ解消で)議会が機能し始めると期待されるからだ。
財政政策を巡ってトランプ政権と議会共和党に不一致が生まれるとの予想にもさほど心配しない。
「成長志向の施策によって財政赤字になっても、ある程度まではさほどの心配はない。
まだ、財政には余裕がある。
しかし、その余裕を賢く使わないといけない。」
米政府のバランスシートはまだ少し拡大できるとの見方だ。
その一方で、内外の政策のダイバージェンスが米ドル高をさらに進めかねないと懸念している。
「米ドル高は2つのリスクを高めてしまう:
・米企業の利益を削ぐ
・保護主義を助長する」

この先も米ドル高が進むかは、内外の政策のダイバージェンスに大きく依存する。
「欧州が経済を米経済と同調させられるかが、米株式市場上昇の可否のカギとなる。」
と米国株上昇の条件を語った。