エラリアン:旅を楽しんで

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独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、流動性トレードの終焉でのリスクを喚起した。
経済・業績・政策が資産価格を正当化できないと、従来のリスク軽減策では対処できない状況に陥りかねないという。


「旅を楽しんで。
ただし、今のところ終着駅の状況は予想がつかない。」

エラリアン氏がBloombergで現在進行中の流動性トレードの先行きについて語った。
各国中央銀行は市場に莫大な流動性を供給し、市場変動を抑え込む。
債券価格が上がり、株価が上がり、さまざまなリスク資産の価格が上昇する。
エラリアン氏によれば、この流動性トレードがすぐに止まる様子は見えないという。

「市場は今後も中央銀行がボラティリティを抑制する意思・能力を持ち続けると確信している。
・・・
投資家たちは今、中央銀行がよき友であると賭けるべきとの考えに居心地のよさを感じている。
この状況から脱するには相当に大きなショックが必要だ。」

エラリアン氏によれば、先行したソフト・データ(市場心理などのデータ)改善がハード・データ(経済活動の実績データ)を押し上げる展開にはなっていないという。
むしろ、ソフト・データの方が下げる懸念が出てきた。
エラリアン氏は心地よい旅もいつかは終わると警戒する。
低ボラティリティ・高リターンの旅もいつか終わる。

「問題は、旅はいつか終着駅にたどり着くこと。
終着駅はファンダメンタルズの裏打ちが必要とされる。
経済成長と最終的には企業収益、さらには政策ともに今のところファンダメンタルズは不確実だ。」

ファンダメンタルズがついてくるなら何も問題はない。
しかし、金融引き締めという逆風の中そうそうファンダメンタルズが史上最高値圏の資産価格を正当化し続けられるものなのか。
もしも、やり損ねれば、分散投資に慣れ親しんできた投資家にとっては新たな試練が待ち受ける。
株高・債券高の巻き戻しは過酷だ。

「流動性が回れ右をすれば、株式・債券の両方の市場で損失を被りうる。
プロの投資家は、リスク軽減がはるかに複雑になったと言うだろう。」