エラリアン:もはや刺激策で対応すべき状況ではない

Share

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、5月の米雇用統計についてコメントした。
経済は安定化政策で対応すべき状況を脱し、これ以上の雇用の中身の改善は構造改革が必要と指摘した。


「今回の雇用統計がFRBに示したのは、取り組むべきが構造問題だということ。
それはFRBの領域ではなく、政権や議会の仕事だ。」

エラリアン氏はBloombergで、2日に米労働省が発表した雇用統計についてこう総括した。
5月の非農業部門雇用者数増(季節調整済み)は前月比138千人と市場予想182千人を大幅に下回った。
一方、失業率は4.3%(前月比0.1%ポイント減、市場予想なみ)と2001年5月以来の低水準。
平均時給は市場予想なみの前月比0.2%増、前年同月比2.5%増。
エラリアン氏は、中身についていくつかコメントしている。

  • 失業率の低下は完全に労働参加率の低下によるもので「悪いニュース」。
    経済成長のための構造的障害が存在する。
    刺激策は答ではなく、成長のための改革が必要。
  • 経済モデルで予想されるより低い賃金上昇も構造的なもの。
    雇用創出について非貿易財セクターに依存しており、賃金上昇も緩慢。

市場予想を下回る数字から、エラリアン氏はFRB利上げへの影響をこう読む。


「影響はあるが、6月利上げがなくなるわけではない。
今回の統計は市場予想よりは弱いものの、依然安定的な(月75-100千人の)雇用創出を示している。
すばらしくもないが可とすべき内容で、両面を合わせて考えると、利上げ確率は
・6月は60-70%
・9月は現状では遠のいた
ということだ。」

CME FedWatch Toolによる(日本時間5日午前6時時点の)利上げ予想によれば、6月14日FOMCでの利上げが95%(前週比7%ポイント増)、9月20日(含む7月)が28%(同5%増)となっている。

Share