エラリアン:ほぼ最大限のリスクにさらされている

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独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏は、世界が岐路に立たされているとの持論を繰り返した。
かつて債券ファンド最大手PIMCOを支えたエラリアン氏の推奨はバーベル戦略である。


「投資家と話せば、どれだけ地政学的事象に懸念を深めているか聞けるだろう。
そして、置かれたポジションを尋ねれば、『ほぼ最大限のリスク』と答えるだろう。」

エラリアン氏はThe Guardianに危機感を語った。
市場のボラティリティは極端な低位にあるのに、エラリアン氏の心配は高まるばかりだ。

シカゴVIX指数(青)と米長期金利(赤)
シカゴVIX指数(青)と米長期金利(赤)

エラリアン氏の危機感は債券市場を代表する思いだろう。
一方で能天気な株式市場は史上最高値を試し続け、一方で根暗な債券利回りは史上最低水準を離れない。
金融市場は異なる2つの未来を見据えているようだ。
エラリアン氏は、今まさに2つの未来に続く岐路に立たされているという。

「政治はあまりにも破壊的、金融もあまりにも破壊的になった。
政治プロセスのどこを見るかで我々が向かう先の予想が変わってくる:


  • 政治的二極化や怒りの政治を減じる、高くてより包括的な成長へ向かうか
  • あるいは、低成長が不況に、人為的な金融安定がボラティリティ攪乱に、政治がもっと混乱するかだ。」

その上で、ハッピー・エンドに行き着くための4つの要件を挙げた。

  • 経済成長に資するインフラ投資、税制改正、人材の再戦力化
  • 財政政策の余地の模索
  • (EUではギリシャなど)過剰債務国のデット・オーバーハングの解消
  • (EUに対して)4本の柱の確立(通貨は確立、銀行は半分確立しているが、さらに財政と政治協調の確立が必要)

先の読めない環境でエラリアン氏が勧めるのはバーベル戦略だ。

  • ハイ・リスクのスタートアップ・ベンチャーへの投資
  • 現金または現金等価物
という両極端に投資しろという。
エラリアン氏がベンチャー投資を進めるのは、中央銀行の影響が比較的及びにくい市場だからだ。
中央銀行によって人為的に価格を押し上げられている市場を敬遠しろとのメッセージである。
仮にバーベルの真ん中に投資をするなら、流動性が十分にある公開市場での短期売買に限るべきという。
エラリアン氏の結論はこうだ。

「私はリスク・オフだ。」

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