ウェルズ・ファーゴ、さらに多数の不正取引が判明

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昨年、不正な口座開設、振替、クレジット・カード発行などが発覚した大手米銀ウェルズ・ファーゴについて、不正が会社発表よりはるかに多かったことがわかった。
外部による監査によって新たに1.4百万件の不正取引が見つかり、会社発表分と合わせて3.5百万件に上ることとなった。


昨年《優良銀行》で明るみに出たスキャンダルは米社会を驚かせた。
数千人規模のウェルズ・ファーゴ行員が経営者黙認の下、顧客の依頼・承諾なく口座やクレジット・カードを作ったり、資金を振り替えたりしていたのだ。
これは数千人規模の解雇に発展し、同時に連邦議会等の注目を浴びることとなった。
議会はウェルズ・ファーゴに対し、対象期間を拡げるなど監査の強化を促した。

ウェルズ・ファーゴは5月に提出した年次報告書の中で、当初発表した架空口座数が過小である可能性が高いと投資家に注意を喚起していた。
今回の追加の数字については、確認できなかったものが含まれているとして、やや大きすぎる可能性が高いと滲ませている。
ウェルズ・ファーゴはこれまで顧客に対し10.7百万ドルの補償金支払いを認定しており、この数字が今回の追加分の判明にともない増大するのは必至だ。
しかし、その数字もまた氷山の一角にすぎない。
当局による罰金、顧客からの民事訴訟を加えれば、ゆうに桁が上がってくるからだ。


ウェルズ・ファーゴと言えば、ウォーレン・バフェット氏お気に入りの銀行だった。
同氏が率いるバークシャー・ハザウェイはウェルズ・ファーゴの10%持分を有し、筆頭株主になっている。
そのバフェット氏は昨日、米市場はバブルではないと主張した。

(リーマン危機では)数兆ドルものMBSが、中にはAAA格もあったのにジャンクだったことが明らかになった。
そうしたことが経済に打撃を与える。
私が知る限り、現在そうしたことはない。

確かに前回と同じ住宅ローンでは目立った不正が見られないのかもしれない。
しかし、バブルとはしばしば姿を変えて現れる。
優良銀行と言われてきたウェルズ・ファーゴが度を外した不正を働いていた。
この不正は、住宅ローンとは異なり、バランスシートにヒットするタイプのものではないかもしれない。
しかし、おそらく低金利という渇きに駆られて、あきれた所業を繰り返すゴキブリがうじゃうじゃしていたのだ。
ゴキブリがいるのは本当にごく一部の限定的な場所と考えていいのだろうか。
そう考えると、バフェット氏の「私が知る限り」という前置きが妙に気になってくるのだ。

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