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ハワード・マークス ウィーワークは特殊事情:ハワード・マークス
2019年12月12日

オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏が、次に来る景気後退・弱気相場について予想し、足元の投資についてアドバイスしている。


「ウィーワークは特殊事情だと思う。
年初の470億ドルというバリュエーションは一投資家によるよるものだった。
その投資家の誤算なら、これが幅広いトレンドを示す典型例とはいえないだろう。」

ウィーワークの混乱は未公開市場の緩みの表れかとCNBCに尋ねられ、マークス氏はNoと答えた。
同社は今年1月、ソフトバンクGから20億ドルを調達。
その際の評価額から計算される時価総額は470億ドルに上った。
9月に上場を計画していたが頓挫し、逆に資金繰りに不安が出るほどの混乱に陥った。
創業者は退出を迫られ、ソフトバンクGが1兆円規模の金融支援を行い立て直しを図ることになった。
近時のバリュエーションは80億ドルを割り込んでいると伝えられている。

こうした一連の展開を、マークス氏はむしろ好感している。

「興味深いのは、市場の1つの機能とは自警団として働き、あるべき時に価格を拒絶したり押し下げることだ。
ウィーワークについての未公開市場でのバリュエーションを公開市場が拒絶したという事実は、とても健全な展開だと思う。
市場が価値に対して敏感であることを示しており、これはプラスだ。」

未公開市場での高バリュエーションといえば、2000年のテクノロジー・バブルを思い浮かべる人が多いだろう。
当時は利益も上げていない企業の株に高い株価をつけるため、数多くの魔訶不思議なロジック・算式が編み出されていた。
ユニコーン企業の中にはテクノロジー企業を謡い、収益化が遅れている企業も多い。
だから、みんな心配になる。
しかし、個別具体的に程度を見る限り、まったく同一視すべきでもない。

20年前後いたならば・・・2回のバブル(テクノロジーとサブプライム)、2回のクラッシュを目にしただろう。
あなたや視聴者は『ああ、これはバブルとクラッシュだ』と考えがちだ。
でも、本当のところは、上げ下げがあり、強気・弱気があり、それらすべてがバブルとクラッシュになるわけではないんだ。
私は、今回はバブルではないと思う。

マークス氏は、次の弱気相場、リーマン危機のように大きく下げるとは予想していないという。
「市場は上昇しているが、ばかげたほどではない」というのが同氏の見立てだ。

だからといって、マークス氏が安心しているわけでもない。
逆に、同氏の警戒レベルは徐々に上昇している。
マークス氏は心配する理由をスラスラといくつか挙げている。

  • 景気拡大・強気相場が長く続いている
  • バリュエーションは歴史的平均より上
  • 企業収益の改善予想は低調
  • 世界的に不確実性が高まる

だから、マークス氏の推奨は、いつもより用心しろとなる。

3年前、6年前ほどにはリスクを取るべきでない。
たくさん儲けたのだから、少ししまっておけ。
別に市場が下げると言っているわけではない。


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