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インフレ的なマネタイゼーションへ:ジェフリー・ガンドラック
2020年1月21日

ジェフリー・ガンドラック氏のLitman Gregoryインタビュー第4弾: 次の景気後退期に米国でインフレ的なマネタイゼーションが選択されるとの予想が述べられている。


「景気後退が来れば間違いなく財政赤字は爆発的に増える。
次の景気後退ではGDPの6-7%ではなく12%になってしまうかもしれない。
こんなたくさんの債券は流通できなくなる。
だから、FRBや各国中央銀行が関与せず自由市場に戻ると仮定するなら、次の景気後退期に長期側の金利が上昇するはずだ。」

ガンドラック氏がインタビューで、条件付きでの米長期金利上昇を予想した。
中央銀行が干渉しないなら長期金利は上昇するはずというもの。
ガンドラック氏は昨年9月17日のレポ金利急騰を挙げ、FRBがコントロールする現状の低金利を市場が拒絶していると話す。
FRBの介入がなければ長期金利は次の景気後退で6%まで上昇するだろうと見るが、それは起こらないと予想している。
ガンドラック氏は嘆く。

世界は、長期的には明らかに致命的だが、短期的には大したことでないように見えることで満ちている。

見過ごされている致命的な事柄として、ガンドラック氏はECBのマイナス金利政策、米国の財政赤字を挙げた。
米国については、次の景気後退期にそれが問題化するだろうと繰り返した。

「それに対してインフレ的な政策で対処せざるをえなくなる。
インフレ的な政策とはユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI)になるだろう。」

ガンドラック氏は、米国民がすっかり「茹でガエル」になってしまったと言う。
昔バーナンキFRB議長(当時)がデフレ回避策としてヘリコプター・マネーに言及した時大騒ぎした人たちが、今はUBIをたいして恐れていない。
民主党候補の中にはUBI導入を公言する候補さえいる。

次の景気後退期、エスタブリッシュメントやこれまでの政策への反発が起こり、インフレ的なマネタイゼーションが実施され、人々にお金が贈られるだろう。

人々はインフレが来ないと高をくくっている。
だからこそ金融緩和や財政出動を望む。
ガンドラック氏が予想する世界はそれと正反対のようにも見える。
しかし、同氏はそんなことは意に介さない。
経済や市場には信じられないような大きな変化があっという間に起こることがあるからだ。

1970年代のインフレが(後になっても)去ったと思えなかったのと同じことだ。
みんな決してドラゴンを退治できないと考えていた。
1984年、長期金利14%、CPI 4%未満の中で、利回り14%の米国債を買いたがらなかったのはそのためだ。
みんな4%のインフレが一時的なものだと信じていたんだ。


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